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女性研究者への支援

第1回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

折方のぞみ【東京大学大学院総合文化研究科】

研究テーマ:ジャン=ジャック・ルソーの思想におけるヒロイズムの概念

 この研究は、ルソーのヒロイズム論を歴史的文脈の中でとらえ直す作業を通して、十八世紀フランスにおけるヒロイズム概念の転換と発展の軌跡をたどる試みです。
 また、政治的主体性を持つ能動的市民の誕生が準備された思想的文脈を文学研究の側から明らかにすることも目指しています。

【受賞の言葉】
 私は結婚後単身で留学し、帰国後は3人の子どもに恵まれました。家庭と研究の狭間で葛藤し、両立に自信をなくすことも度々ありました。けれども今は、家族がいるからこそ研究を続けたいし、続けられるのだと思えるようになりました。このたびの受賞は大きな励みとなり、本当に感謝しています。よい結果を出せるように頑張ります。

受賞後の様子

【東京大学大学院総合文化研究科 2008年時点】
 地元新聞社からの取材を受け、子供と一緒の写真入りで大きく記事にして頂きました。記事掲載後はまわりの方々から励ましの言葉や、同じ女性として大変勇気づけられたという言葉を頂くなどの反響がありました。なかなか目に見える結果が出にくい研究活動や、子育てをしながら続けていくという自分の生き方に改めて価値を見いだすことが出来た、大変嬉しい出来事でした。育児環境に関しては、ファミリーサポートの利用を安心して行うだけの費用をカヴァー出来たことで、経済的にも精神的にも余裕が生まれました。研究活動に専念出来たことで、子供との関係も円滑になったように感じています。目に見えにくいですが、研究意欲の飛躍的な向上など、助成金によって精神的なバックアップをしていただいたということが、私にとっては大きかったと感じています。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 2009年4月より明治大学経営学部に専任講師として着任しました。本プロジェクトの助成を受けていることが採用時のポイントのひとつになったのでは、と思います。また、科学研究費助成金「若手スタートアップ」にも新たに採用されました。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 専任教員となってからは、仕事と育児の両立がますます大きな課題となりました。ですが、助成のおかげもあって、新しい環境で新しい生活を無理なくスタートさせることができました。支援してくれる両親との関係もより良好になり、子どもたちも広々とした部屋でのびのびと生活できるようになるなど、安心して研究活動を続けながら子育てをする基盤づくりができました。子どもたちも働く私を応援し、優しい言葉をかけてくれるなど、その成長に驚かされる毎日です。
◆女性研究者の環境改善
 研究活動を続けていく上で、パートナーの理解と協力がどこまで得られるかは重要なポイントになります。しかし、男性が積極的に育児にかかわるためには、男性の働き方を根本的に見直し、物理的な負担を軽減し、職場が理解を示すことも必要です。パートナーをあまり頼れない場合などは、保育園や学童保育はもちろんのこと、ファミリーサポートやベビーシッターなどのサービスを安価に安心して受けられるシステムが必要不可欠であると考えます。


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