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女性研究者への支援

第1回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

中原朝子【奈良女子大学大学院人間文化研究科】

研究テーマ:女性パートタイマーにおける「自発的選択仮説」の再検討

 子育て中の女性はパートタイマーを自発的に選択していると言われます。しかし、彼女らの就労選択理由は多様です。私は、就労選択過程の詳細な分析を行い、この選択が、「子育てに縛られていない自発的選択」なのかを検討し、あわせて「子育てをしやすい社会」に向けての方策を考えたいと思っています。

【受賞の言葉】
 このたびは「女性研究者への支援」を受賞できましたことを心からうれしく思っております。これから2年間、頂いた助成金を有効に活用し、アンケートやインタビュー調査を行い、研究課題をまとめていきたいと思っております。

受賞後の様子

【奈良女子大学人間文化研究科 2008年時点】
 今年度は子どもの入院という予期せぬ事態に遭遇したにもかかわらず、ペースを落とすことなく研究を進めることができたのは、子育てと研究を両立させて頑張っている女性の中から本研究支援に選ばれていることの励みがいつもあったように思います。家庭内においても、助成金を得て研究しているということで、夫も研究者としてなんとかやっていけるのではないかという可能性を見出したのか、積極的に応援してくれるようになりました。また、上の子も受賞記念式典に一緒に出席したせいか、母親が研究をしていることを嬉しく思っているようです。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 2009年度は本助成金で行った調査データを中核にした博士論文の執筆に取り組み、2010年3月に博士の学位を取得することができました。現在は、神戸大学において女性研究者の研究と生活の両立支援に取り組む仕事に就いております。研究してきたことが少しでも生かせるようにしたいです。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 本助成金は、間接的ではありますが欠かすことのできない子育ての費用に利用できることが、ユニークな点であり、研究継続の上で非常に助かりました。
 博士論文の執筆に専念していた2009年度後半は、上の娘が弟を遊びに連れ出してくれたり、ご飯を作ってくれたりと、論文完成に向けて応援してくれました。きょうだいのきずなが強くなってくれたことも、とてもうれしいことでした。
◆女性研究者の環境改善
 多くの子育て中の女性研究者にとって、自分の研究分野を生かした研究職に就けるかどうかという壁があります。博士の学位を取得できたとしても、常勤の研究職ポストに就くことが非常に厳しい現状では、研究を続けていくかどうか日々悩んでいると思います。
 問題の解決には、研究の継続が未来の仕事に結びつくような、官民一体となった施策が必要だと思います。


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