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女性研究者への支援

第2回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

合田美穂【香港中文大学 歴史学科兼日本研究学科(非常勤)】

中華社会および日本における高機能広汎性発達障がい児の 支援ニーズ・実態の比較と特別支援教育・福祉の普及を目指した実践的研究

 自閉症やアスペルガー症候群をはじめとする広汎性発達障がいのうち、知的障がいを伴わない高機能広汎性発達障がい児の多くは、障がいと気付かれず通常教育の中で不適応を呈していることが多い。日本では、近年、本格的な支援への取り組みが始まっているが、中華社会では対応が遅れている。両地域の支援実態を調査し、中華社会の現状に即した広汎性発達障がいに関する冊子を作成し、発達障がいのある中華社会の子ども(主に香港や在日中国人)および在外邦人の子どものために役立てたい。

【受賞の言葉】
 このたび助成対象者に選んでいただきましてありがとうございます。この助成事業を企画してくださった方々、審査員の先生方、支えてくれている家族、応援してくださっている先生方……全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。この研究が社会への貢献につながるように努力したいと思っております。

受賞後の様子

「前向きな気持ちと自身を持って研究に取り組んでいます」 助成金をいただけたことによって、精神的な余裕ができ、穏やかな広い心で子どもに接することができるようになりました。自分自身の心の変化が、子育てによい影響を与えるようになっています。  また、研究費用を心配することがなくなったため、時間的、経済的な余裕が生まれ、研究に対する責任感および意識も大きく変わりました。これまで幾度となく、研究をやめて子育てに専念した方がいいのでは?と悩んできました。しかし、助成対象として選んでいただけたことで、周囲から研究に対する理解も得られ、自分自身も研究に対して前向きな気持ちと自信が持てるようになり、今まで以上に取り組めるようになりました。  この助成金は、育児との両立という葛藤を抱えながら研究をしている女性に希望を与えることができるとても貴重な機会だと思います。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 本助成を受けたことで、周囲の研究に対する理解も得られるようになり、自分自身も研究に対して、前向きな気持ちと自信が持てるようになりました。
 また、研究を続けることができたおかげで、新たに日本国内にて非常勤の職や講演の機会が得られました。さらに、香港の日系の教育機関で、発達障害理解の相談業務などのお手伝いをさせていただくことができ、研究成果を社会に還元する機会が得られたことも大きなことでした。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 これまでは、仕事や研究をしながら、子どもを見るのには限度がありましたが、現在は、日中に子どもを見てくれるベビーシッターの存在が大きく、子育てもかなり楽になっていると感じています。また、助成金をいただけたことによって、精神的な余裕ができ、穏やかな広い心で子どもに接することができるようになりました。自分自身の心のあり方の変化が、子育てによい面で反映できるようになってきたと思っています。
◆女性研究者の環境改善
 子育てと研究を両立するためには、子育てをサポートしてくれる人材、保育所や学童保育などの存在は大きいと思います。香港では、外国人家事労働者を、ベビーシッター代わりに雇用しやすく、サポートを得られやすい環境にあります。日本ではそういった人的サービスが足りていないことは、働くお母さん、研究をしているお母さんにとっては、切実な問題であると思っています。


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