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女性研究者への支援

第4回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

内藤陽子【北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院 博士後期課程】

国境・地域間移動に伴う社会文化的統合:帰国者の家族の事例から

 国境や地域を越えた人々の往来や長期定住は、頻繁に行われている。その異動理由も、企業や組織からの派遣、留学など幅広い。人々の異文化圏あるいは帰国後の本国における社会文化的統合は、生活基盤の安定をもたらす主要な課題とされ、多文化社会といわれている国々において、研究が活発になされてきている。本研究では、日本の社会や組織を対象として、異文化圏への滞在と比較して研究が少ない、企業から海外に派遣された帰国者の家族による本国への社会文化的統合に焦点を当てている。そして、そうした人々が直面する問題やニーズを明らかにし、その適切な対応策を検討することを目的とする。

【受賞の言葉】
 本プロジェクトを数年前に知り、それ以来随分と励まされてきました。さまざまな状況でがんばっている方々や、こうした支援がないときからも研究を続けておられる先輩方の話を見聞きすることで、前向きに研究に取り組めているように思います。お世話になっている方々皆様に改めて御礼申し上げます。また、今回のことを真っ先に喜んでいた子どもたちにも、感謝の気持ちでいっぱいです。

受賞後の様子

 式典の様子が地元の新聞に掲載されたことで、子どもの同級生のお母さんや近所の方々から励ましの言葉をいただき、とてもうれしく思いました。表彰式には子どもたちも一緒に出席させていただきました。会場では終始緊張していた子どもたちでしたが、後日、新聞を見た友達からも声をかけられ、最初は不思議そうに、次第にうれしそうにしていました。振り返ってみると、子育てにはいろいろな時期がありますが、今では二人の子どもたちも元気に過ごしています。研究については、論文が学会誌に掲載され、博士論文に取り組んでいます。ご協力や応援してくださる皆様方に、感謝申し上げます。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 今回の助成金のおかげで、今までなかなか着手できなかった大きな調査に取り組めました。研究成果に関しても、これまでは周りの研究者に比べてなかなか成果を出せない状況でしたが、助成1年目には『組織科学』に、助成2年目には『日本労働研究雑誌』にそれぞれ投稿論文が掲載されました。企業への調査では、本助成を受けている旨をお伝えしたところ、子育ての話をきっかけに会話が広がることもありました。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 上の子は6年間通った札幌市内の小学校を卒業しました。その後、別の地域の中学校に入学することになり、戸惑いを感じていることもあるようでしたが、元気に通学しているようで何よりです。 私はその小学校で最終年度のPTA担当となり、その活動を通じて親同士の交流ができ、大いにリフレッシュできました。有意義な時間を過ごすことができ、感謝しています。
◆女性研究者の環境改善
 女性が子育てをしながら就職活動を行い就職後も働き続けるには、周囲の人々のサポートがとても重要だと思いました。その一方で、まずは研究者としての実力を磨くことが何よりも大事だと考えていますが、女性研究者が置かれる立場や状況について情報を発信することも大切だと思いました。


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