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女性研究者への支援

第4回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

バロリ・アルバナ【新潟大学大学院 現代社会文化研究科 博士後期課程】

日本アニメの生成発達と外国における受容について

 日本アニメは、外国においても大変人気があり、絶大な影響力を持っている。だが、日本人には、外国人の持つ独自の視点が分かりにくい部分もある。欧米諸国においてアニメは子ども向けという考えが根底にあり、マイナス感情やタブーが含まれている場面はカットされる風潮がある。この種の問題は、文化の違いがあれば生じることであるが、この点をどう解決するのかということが大きな課題である。本研究では、日本のアニメを文化として再評価し、海外で受け入れられてきた経緯を明らかにすることで、日本のアニメの魅力を、アルバニアをはじめとするバルカン半島の人々に伝えることを目的とする。

【受賞の言葉】
 このたびはご支援をいただき、心より感謝しております。私たち夫婦は、遠いアルバニアから日本に留学し、研究をしながら二人の子育てをしています。外国での研究と子育てを両立させる厳しさを実感しています。受賞は経済的な面と精神的な面で大きなサポートになります。近い将来にも日本とアルバニアの架け橋になれるよう、頑張りたいと思います。

受賞後の様子

 本助成により子育て環境が大幅に改善されました。小学生の長男は下校後、有料の保育機関に、1歳になった次男は保育園に通っていますが、研究で忙しい週末や子どもが病気をしたときにはベビーシッターを利用することができるようになりました。また、子どもたちが通園・通学している昼間に研究ができるようになった分、夜や週末は自然と子どもたちと過ごす時間が増えました。同じく大学院で研究をしている夫にも余裕が生まれ、夫婦で協力しながら育児と研究を両立させています。アルバニアの研究者と話をする際や、様々な学校でアンケート調査を行う際、あるいは研究会や発表会などの場などでも、「未来を築く子育てプロジェクト」の受賞者であると、誇りをもって自己紹介をしています。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 助成を受けたことで、アメリカなどから多数の資料を取り寄せ調べることができたり、アルバニアで初めて『日本のアニメ』に関する調査を行うことができました。博士論文を完成させるにあたって大きな力となりました。また、助成のおかげで子どもを保育園に通わせることができた結果、研究に集中できるようになり、非常に難しいと思われた3年間での博士号の取得につながりました。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 博士課程1年目に子どもが生まれ、研究と子育ての両立がとても大変な時期でしたが、助成を受けたことによりバランスのとれた生活環境に変わっていきました。この変化に子どもたちも気がつき「ママなんかちがうね」と言うようになったので、ある日私は「スミセイ妖精がママを助けてくれたの」と子どもたちに伝えました。それ以来、就寝時に『スミセイ妖精』の話を聞くのが子どもたちのお気に入りとなっています。話の終わりにはいつも拍手をしてくれ、そのたびに幸せを実感しています。
◆女性研究者の環境改善
 学費も生活費も非常に高い日本で、研究と子育てを両立するのは極めて厳しいですが、助成金をいただいたおかげで、アルバイトなどに割く時間を減らすことができ、家族と過ごす時間を増やすことができました。子育てと研究を同時にサポートするこのプロジェクトは、日本と世界の未来のために今後も必要だと思います。当プロジェクトのみならず、このような子育てをする女性研究者を積極的に応援するプロジェクトが誕生することを願っております。


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