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女性研究者への支援

第8回

スミセイ女性研究者奨励賞 受賞者

下谷内 奈緒 東京大学大学院 総合文化研究科 国際社会科学専攻
研究テーマ 移行期正義における刑事裁判実施の政治過程の解明

民主化や紛争を経た社会において、過去の人権侵害や戦争犯罪にいかに対処するかが国際的な問題となっているが、国家指導者の刑事訴追については各国内の社会的安定を維持する観点からその是非が論争となっている。本研究は、1990年代以降に裁判を行った国々の事例分析を通して、体制移行期に指導者の刑事訴追が行われる政治的メカニズムを解明し、学術的・社会的に新たな視点や方策を提示することを目的としている。

受賞の言葉
研究活動にご支援をいただきますことに、心より御礼申し上げます。まだ小さな子どもを持ちながら研究を進めていくことには、子どもと過ごす時間を大切にしているとはいえ、葛藤もあります。そうしたなかでも研究活動を続けることができるのは、夫をはじめとする家族や周りの方々の理解と支えがあってこそだと感謝しています。今回の受賞を励みに、子どもとともに成長しながら社会に貢献できる研究が行えるよう、さらに努めてまいりたいと思います。
受賞後の様子
 助成をいただいたおかげで子どもを4月から保育園に預けることができ、日中に集中して研究に取り組むことができるようになりました。この半年間は、博士論文の執筆を進めることを最優先に研究活動を行ってきましたが、ある程度まとまった形で草稿をまとめることができ、10月には大学院で開催された博士論文提出に必要な論文指導委員会によるコロキアム(公開の研究報告・質疑を行うセミナー)で報告を行いました。
 2014年度に一時保育を利用していた際には、子どもがなかなか保育に慣れず心配していましたが、2015年度からフルタイムで通いだした保育園では楽しそうに過ごしているようです。10月末には次男も誕生しました。育児中の研究活動の継続には、本助成をはじめ保育園の先生方、家族など多くの支えがあることを実感し、感謝しています。ありがとうございます。
助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化

 二人の子どもたちを安心して預けられ、日中にまとまった研究時間を確保できたことは、本助成のおかげです。また、大変ありがたい研究環境の変化として、資料収集や論文の執筆に集中できる時間が持てるようになりました。助成2年目には、当面の大きな目標だった博士論文の提出と学位取得を果たし、研究が進展したおかげで日本学術振興会の特別研究員にも採用され、物心両面で研究環境が大きく向上しました。

◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード

 本助成をいただく前は長男を週1〜2日、一時保育に預けて研究を行っていましたが、毎回先生やお友だちが変わることが落ち着かないようで、お迎えのときに泣いていることが多くありました。本助成を受けて、自宅近くの保育施設に入園してからは毎日楽しそうに通うようになり、いきいきとした姿を見せてくれるようになりました。助成期間中には次男も誕生し、まだまだ兄弟二人だけではおもちゃの取り合いなどけんかになることは多いものの、一緒に遊んだり互いを気遣ったりする姿が見られ、そうした姿に支えられて私も研究を続けることができました。

◆女性研究者の環境改善

 社会人を経験した後に博士課程に進学し、博士課程の大学院生の社会的立場の不安定さを実感しました。それは保育園の入園申請において、多くの自治体で大学院生を含む学生の入園優先度がフルタイム勤務者よりも低く設定されていることにも表れているのではないでしょうか。大学で保育施設の整備・拡充が進むことはもちろん、それ以上に博士課程の大学院生が研究に携わる職業人として社会のなかで認知されていくことが、女性に限らず研究者を育てていくという観点からも必要なのではないかと思いました。

主催:住友生命保険相互会社 お問合せ先:「未来を強くする子育てプロジェクト」事務局 TEL:03(3265)2283(平日10:00〜17:30)


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