30年以上、妊娠・出産・育児にまつわる情報を発信し続けているメディア「たまひよ」が、住友生命とコラボ!多くのママ・パパから寄せられるお金の悩みや不安の解決に役立つ情報を紹介します。今回のテーマは、妊娠・出産・育児で「もらえるお金」について。「たまひよ」でも監修経験多数のFP・飯村久美先生に話を伺いました。
制作/たまひよWeb編集部
【監修】
ファイナンシャル・プランナー 飯村久美先生
これまでの家計診断は1200世帯を超え、家計の健全化をサポート。著書に『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA中経出版)などがある。



妊娠中にみんながもらえるお金
ママが働いている・働いていないなどにかかわらず、だれもが「もらえる」「払い戻せる」お金があります。代表的なものをご紹介します。
※一部、産後に申請するものもあります。
「妊婦のための支援給付」
妊娠時・産後でそれぞれ5万円
すべての妊婦さんに安心して出産・子育てしてほしいという思いから、令和7年4月より始まった「支援給付」制度。申請のタイミングは2回。産院で妊娠が確認されたあとと、出産予定日の8週間前から、市区町村の担当窓口で「妊婦のための支援給付」の申請をしましょう。
自治体によっては、クーポン等で給付しているところもあります。申請から支給までは数カ月かかることも。
「妊婦健診費」
原則14回分の受診票がもらえる
厚生労働省が示す標準的な妊婦健診スケジュールは、妊娠初期から出産までに合計14回。妊婦健診は保険適用ではないため、すべて自己負担となると15万円程度かかることに…。この負担を軽減するために、自治体が妊婦健診費を支援してくれる制度があります。
市区町村の担当窓口に妊娠届を提出すれば、14回分の受診票がもらえて、基本の妊婦健診は無料で受けられます。
「高額療養費」
医療費が高額になったら戻ってくる
妊娠中に切迫早産等で治療や入院をしたとき、出産時に帝王切開で出産したときなどに、健康保険が適用される場合が。医療費が高額な場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分を、あとで払い戻してくれる制度が「高額療養費」です。自己負担限度額は所得によって異なります。
【FP・飯村先生より】
あとから払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担に。事前に健康保険に連絡して「限度額適用認定証」を取得するか、支払い時にマイナ保険証を提示すれば最初から自己負担限度額までの支払いでOKとなります。
※基本的に、妊娠・出産でかかった医療費は健康保険が使えません。
出産時にみんながもらえるお金
出産時の支援や助成制度も要チェック!「医療費控除」のように自分で手続きしないともらえないお金もあるので、忘れずに申請を。
「出産育児一時金」
1人につき50万円
出産費用の負担軽減のため、妊娠4カ月以降の出産で、加入している健康保険から子ども1人につき50万円が支給されます。専業主婦でもパパの健康保険の被 扶養者なら受け取れます。
支払いは、健康保険から産院への直接支払いが基本。産院で、意思確認の書類等に必要事項を記入すれば手続き完了です。退院時は50万円を超えた分だけ窓口で支払い、50万円未満の場合は差額を後日請求することができます。
「医療費控除(確定申告)」
年間の医療費が10万円を超えた場合に戻る
妊娠・出産を含め、家族の年間医療費が10万円(所得が少ない場合は総所得金額等の5%)を超えた場合、確定申告をすると医療費控除が適用され、所得税として払った税金の一部が戻ってくる可能性があります。確定申告には、治療費などの領収書の提出は不要ですが、5年間は捨てずにとっておいて。
【FP・飯村先生より】
申告すると、次年度の住民税や、所得(税額)に応じて決まる保育料が下がる可能性が! 医療費控除は手間のわりに戻ってくるお金が少なく、がっかりすることもあるかもしれませんが、波及効果を考えると手続きする価値はあるといえます。
育児中にみんながもらえるお金
児童手当の拡充をはじめ、今は子育て支援の充実期!まずは代表的な2つをチェックしましょう。
「児童手当」
1人につき月1万5000円(3才未満の場合)
生活の安定や育児費を支援するために、0~18才までの子どもがいる家庭に国がお金を支給する制度。3才未満の子どもを養育する家庭には、子ども1人あたり月1万5000円、3才以上は月1万円、第3子以降は0〜18才まで1人あたり月3万円が支給されます。
出生届の提出時に、市区町村の担当窓口で申請をしましょう。支給は毎年2、4、6、8、10、12月の偶数月で年6回です。所得制限はありません。
「乳幼児医療費助成」
子どもの医療費を自治体が助成
子どもにかかる医療費の一部、または全額を自治体が助成してくれる制度。出産後に子どものマイナンバーが付与された住民票を受け取り、健康保険に加入させて、市区町村の担当窓口で申請すると、保険診療費の自己負担分の助成を受ける際に必要な「乳幼児医療証」を取得できます。
対象年齢や申請期限、助成内容は自治体によって異なります。所得制限がある自治体もあるので、市区町村の担当窓口で確認しましょう。
働いているママ・パパはこんなお金ももらえます!

「出産手当金」
産休中に日給の2/3相当額をもらえる
産休中は給料が出ないことが多いため、この期間をサポートするための制度。勤務先の健康保険や共済組合に加入している会社員が対象です。契約社員やパート・アルバイトでも、出産する本人が健康保険の被保険者であれば、正社員同様に出産手当金が支給されます。産前42日(多胎は98日)、産後56日の産休中、日給の2/3相当額が休んだ日数分、もらえます。
【FP・飯村先生より】
ママは産休明けに、勤務先の担当窓口に申請しましょう。産休中に給与の一部、または満額を支給する会社に勤務している会社員や公務員は、出産手当金を支給されない、または差額が調整されます。
「育児休業給付金」
育休中に日給の50〜67%がもらえる
1才未満の子どもを育てるために育児休業を取得し、職場復帰するママ・パパを対象に、休業中の家計を支えてくれる制度。雇用保険に加入していて、一定の要件を満たすと雇用保険から支給されます。
支給額は日給×休んだ日数×67%(181日目以降は50%)。出生時育児休業給付金(産後パパ育休)は日給×休んだ日数(上限28日)×67%です。
「出生後休業支援給付金」
実質手取りの100%相当がもらえることに
出産直後、一定期間内にママ・パパともに14日以上の育児休業を取得する場合、最大28日間、休業開始前の給料の13%が支給される制度。育児休業給付金(給料の67%)と合わせると、給付率は給料の80%ほどに。
【FP・飯村先生より】
育児休業中は社会保険料が免除されます。育児休業給付金と出生後休業支援給付金に、社会保険料の免除額も合わせると、実質的な手取りは給料の100%相当になります。
仕事をやめる・やめたママのための制度も!
妊娠や出産をきっかけに退職した場合、子育てが落ち着いてから就職活動を開始してもうまくいかないことも少なくありません。
そこで、再就職を支援する特別措置として「雇用保険の基本手当(失業給付)」の受給を最長4年まで先延ばしにする制度※があります。
延長の申請は、できるだけ早めに住んでいる地域のハローワークで行いましょう。手続きには母子健康手帳と離職票が必要です。
出産後に「働ける状態になった」ときは、延長解除の手続きを行うことで、失業給付の受給が始まります。
※本来、雇用保険の基本手当を受給することができる期間は、離職した日の翌日から1年間と決められています。
文/五十嵐由紀 イラスト/徳丸ゆう


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