● 沖縄県北部の進学状況
2010年代前半、名護市の高校進学率は県内でも高いとは言えない状況でした。塾などに行かせる余裕のない生活困窮世帯が多く、意欲や能力がある生徒でも、学びの機会を奪われている状況にありました。この状況を憂慮した行政職員の呼びかけにより、大学と行政で話し合いが持たれ、生活困窮世帯の中学生を対象とした学習支援活動「名護市学習支援教室ぴゅあ」が立ち上がりました。
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● 大学と行政の連携事業
名桜大学はボランティア活動が盛んで、学生たちは地域でさまざまなボランティアを展開しています。しかし、大学と学生だけの力では、生活困窮世帯の生徒への直接的なアプローチは難しく、行政と連携することがより直接的な支援につながりました。また、活動の中には学生だけではカバーしきれない部分があり、そこを大学の教員や行政職員の方々が補ってくれることで、スムーズな運営と支援が可能となりました。
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● 大学生ボランティアが活躍し、子どもたち一人ひとりに寄り添う
学習支援は名桜大学の教室で行われ、運営は学生が中心的に担っています。運営方法や教え方などは、先輩たちから引き継いだノウハウを改善しながら活用しています。生徒とのマッチングを大切にしており、学習の進み具合や、特徴などをまとめたシートを作成し、一人ひとりに丁寧に対応しています。身近に大学生がいることで、生徒たちは中学卒業後のイメージが湧き、高校進学へのモチベーションにもつながっています。
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