● 線量が高い地域に暮らす親子の負担を軽くしたい
東日本大震災以降、原発事故の影響により、放射線量の高い地域では子どもたちの外遊びを禁止せざるを得ない状況が続いていました。
室内に閉じ込められた子どもたちには、運動不足に伴う食欲不振や情緒不安定などの問題が表れ、
一方、お母さんたちには先行きの見えない不安感とストレスが大きくのしかかっていました。
そうした親子が抱える心身の負担を少しでも軽減させるお手伝いがしたいとの思いから、
移動保育「ポッケア」の活動をスタートさせました。
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● 子どももお母さんも、笑顔を取り戻してきました
「移動保育」というのはその名の通り、線量の高い地域から低い地域へ移動して保育を行うこと。
日帰り遠足のようなスタイルで県内外の公園や施設に出かけ、そこで自然体験など、
子どもたちの五感を刺激するような活動を行っています。外で元気に走り回る子どもたちはもちろん、
お母さんたちの表情にも笑顔が戻りつつあり、この活動の成果を実感しています。
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● 「移動保育」に大きな可能性を感じています
当初は被災者支援の一環として始めたこの活動ですが、「移動」と「保育」の組み合わせには、
より大きな可能性があるように感じています。たとえば都市部では待機児童対策として、
過疎地では世代間交流や地域活性化策として、「移動保育」を活用できるのではないかと考えており、
今後は関心を持つ方たちへの情報発信にも力を入れていきたいと思っています。
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