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女性研究者への支援

第6回

スミセイ女性研究者支援 受賞者

島田 恭子 東京大学大学院 医学系研究科 精神保健学教室
研究テーマ 良好なコミュニケーションを通じた人間関係向上プログラムの開発 ワーク・ライフ・バランスとウェル・ビーイング

労働者にとって職場の人間関係は重要である。米では丁寧かつ相手を敬うコミュニケーションを通じ、円滑な人間関係構築を目指すプログラムが開発され、病院や一般企業で用いられている。本研究は当プログラムを日本に導入し、その応用可能性を検討することを目的とする。本研究が働きやすい職場づくりの一端となり、労働者、会社や社会全体にとって有益なものになることを目指している。

受賞の言葉
6ケ月の長男を抱えた大学院入学から6年、常に乳幼児と共にある研究生活でした。全く性質の違う「子育て」と「研究」の両立に悩み続けましたが、たくさんの事を学ぶことができました。いつも励まし、全面的にサポートしてくれた夫と、状況を理解してくださり、暖かく力強いご指導をいただいた先生方に心から感謝しています。これからも信念を持って研究に取り組み、研究を通して世の中に貢献していけたらと思っています。
受賞後の様子
 授賞式の後、2013年9月に第3子を出産しました。現在小学生、保育園児、新生児に囲まれて、毎日にぎやかに過ごしています。研究と家庭のバランスにおいて、どうしても家庭に比重が置かれがちな現在、この助成は私を研究に引き戻してくれる貴重な存在となっています。ありがたいことです。4月からは第3子を預けつつ、博士号取得に向けて学位論文の仕上げと、本助成の研究テーマに再度取り組む予定です。これからも指導教官や研究室の仲間、家族に助けてもらいながら、研究と家庭の間で自分なりのバランスを模索していこうと思います。ありがとうございました。
助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化

 助成期間中、第3子出産では、研究続行を諦めかけました。しかし同じように頑張っている研究者ママたちの存在、出産前後の業務委託費用など、本助成に物心両面で支えられました。時間はかかりましたが2015年3月、ようやく博士号を取得することができました。長い間ご指導くださった指導教官・研究室の皆様、支えてくれた家族に、感謝し尽くせない思いです。これからは研究と家庭のバランスに留意しながら、今まで受けた多くのインプットを研究や社会にアウトプットするべく、進んでいこうと思います。

◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード

 修士課程入学時は新生児だった長男も今は小学生3年生になりました。3人の子どもと過ごす時間は、およそ研究とは無縁の、騒々しくも楽しいひとときです。最初の頃は必死さのあまり、家庭と研究のギャップや苦労にばかりに目が向いていたのが、最近になってやっと、両立することの相乗効果を感じる余裕が出てきたように思います。日々子どもの活気から研究への活力をもらい、同時に研究が子育てへの気づきにもなっています。先日夜中、息子がふと起きて、論文と格闘している私に「おつかれさま」と声をかけてくれました。夜中2時間おきに、パソコンと夜泣きする子どもの間を往復していた日々を懐かしく思い出しました。大学院での研究は金銭的報酬が伴わないため、迷惑をかける周囲にいつも罪悪感がありました。でもこんな私の後ろ姿を、少しずつ成長していく子どもたちが見てくれているのだなと思い、嬉しく感じました。

◆女性研究者の環境改善

 思った以上に研究と子育ての両立は大変でした。子育てをしながら研究を続けている女性研究者の中には、修士・博士課程に在籍している大学院生が多いと思います。一度社会人を経験し、志を持って大学院に戻る頃は、ちょうど出産・育児の時期と重なります。さらに、親の介護も重なるかもしれません。そんな女性研究者にとって、ありがたいのはやはり、周囲の物心両面でのサポートだと思います。応援し励ましてくれる周囲の存在はもちろん、知を探求するために必要な経済的なサポートも大切です。有給で働く女性に比べ、大学院生の多くは無給どころか逆に授業料を払っている状況であり、周囲にサポートを希求しづらいのが現状です。本助成の存在は、経済的な研究・育児環境の向上を通じて、子育てをしながら研究をする女性の立場向上にも貢献されていると思います。このような助成のお力を借りて、今後私たち女性研究者が学んだことを、様々な形で社会に還元していけば、さらなる好循環が生まれていくのでは、と考えています。

主催:住友生命保険相互会社 お問合せ先:「未来を強くする子育てプロジェクト」事務局 TEL:03(3265)2283(平日10:00〜17:30)


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