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女性研究者への支援

第7回

スミセイ女性研究者奨励賞 受賞者

能美由希子 筑波大学大学院 人間総合科学研究科
研究テーマ 難聴児が通常学級で学ぶための学習支援員の役割−音声文字通訳を中心に−

通常学級で学ぶ難聴児が効果的に学習し、学級適応を図るためには、音声情報を文字に変えて提供する音声文字通訳が必要となるが、本研究では、学習支援員が難聴児の隣席で支援を行う際の効果的な情報伝達方法を探る。すでに5年にわたり実際の授業での支援状況を録画・記録し、分析を進めており、授業の流れを知らせるなど単なる通訳以外の支援が必要であることを明らかにする。

受賞の言葉
この度は助成対象に選んでいただき、ありがとうございました。妊娠前は子育ても研究も仕事も頑張りたいと意気込んでいましたが、慣れない子育てに産後うつと父の還浄が重なり、ただ生きるだけで精一杯のしんどい日々を送っていました。そんな中でも研究は諦めきれずにいたので、助成決定は力強く背中を押された気持ちでとても嬉しいです。この嬉しさを大切にしながら、少しでも多く現場に還元できるよう研究を進めたいと思います。
受賞後の様子
 本助成のおかげで2年間という時間的な見通しが持てるようになり、子育てにも研究にも前向きに向き合えるようになりました。気持ちにも余裕ができたためか、今までは自分の不安定な体調や子育て中の苦労を話すことが多く、ご心配をおかけした指導教員の方々とも、研究の話をする機会が増えました。
 受賞後、子連れで大学や学会に行った際、知り合いの先生方から声をかけてもらえることが多くなりました。特に先輩の女性研究者の方からは、お互いの子育てと研究の両立についての話だけではなく、エールをいただくことが多く、励みになっています。
助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化

 研究指導のアポイント当日に、子どもの体調が悪くキャンセルになることも多く、大学に足が遠のきそうになることもありました。しかし、指導教員の協力により日程を調節してもらったり、子ども同伴で指導をいただいたりして、なんとか継続することができました。顔見知りの教職員が、臨床用プレイルームやおもちゃなどで、子どもを遊ばせくれたことで、集中して指導を受けられることができ、大きな支えとなりました。
 助成を受けていた2年間で得られた分析結果を基に、今後は論文執筆・発表を中心にしたく、2018年度末を目標に学位を取得したいと思います。

◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード

 保育所での保育スケジュールのおかげで、子どもの生活リズムも安定し、それに併せて私自身の生活リズムも安定しています。これが良かったのか、産後うつ病は寛解状態を保てています。
 子どもの体力が上がることで、公園で1時間程度は平気で遊べるようになりました。子どもは、昼寝をすることで、体力を回復している毎日ですが、私はというと、1週間の疲労が月曜に溜まり、子どもを預けて家でぐったりしてしまうことも増えました。これまでは、産後うつ病の療養を優先してきましたが、並行して体力を上げなければならないと痛感しています。

◆女性研究者の環境改善

 男性の育休支援がもっと自然になり、社会資源(保育所・保育ボランティア・子ども用送迎タクシー・家事代行サービス・食品等配送サービス等)のサービス基盤が整うことにより、女性研究者の環境が改善されると思えます。仮に、子育てをしながら、社会資源を活用して研究へ復帰したとしても、今までの研究状態に回復するのは難しいため諦めてしまいたくなる気持ちもよく分かります。モチベーションをいかに保つかが研究者の課題だと思います。
 学生や非常勤の立場では産休・育休の手当はなく、一般的な研究助成金は研究のみにしか使えません。研究そのものではなく、研究できる環境を整えるための本プロジェクトの存在は大変ありがたかったです。

主催:住友生命保険相互会社 お問合せ先:「未来を強くする子育てプロジェクト」事務局 TEL:03(3265)2283(平日10:00〜17:30)


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