◆研究成果・研究環境の変化
研究指導のアポイント当日に、子どもの体調が悪くキャンセルになることも多く、大学に足が遠のきそうになることもありました。しかし、指導教員の協力により日程を調節してもらったり、子ども同伴で指導をいただいたりして、なんとか継続することができました。顔見知りの教職員が、臨床用プレイルームやおもちゃなどで、子どもを遊ばせくれたことで、集中して指導を受けられることができ、大きな支えとなりました。
助成を受けていた2年間で得られた分析結果を基に、今後は論文執筆・発表を中心にしたく、2018年度末を目標に学位を取得したいと思います。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
保育所での保育スケジュールのおかげで、子どもの生活リズムも安定し、それに併せて私自身の生活リズムも安定しています。これが良かったのか、産後うつ病は寛解状態を保てています。
子どもの体力が上がることで、公園で1時間程度は平気で遊べるようになりました。子どもは、昼寝をすることで、体力を回復している毎日ですが、私はというと、1週間の疲労が月曜に溜まり、子どもを預けて家でぐったりしてしまうことも増えました。これまでは、産後うつ病の療養を優先してきましたが、並行して体力を上げなければならないと痛感しています。
◆女性研究者の環境改善
男性の育休支援がもっと自然になり、社会資源(保育所・保育ボランティア・子ども用送迎タクシー・家事代行サービス・食品等配送サービス等)のサービス基盤が整うことにより、女性研究者の環境が改善されると思えます。仮に、子育てをしながら、社会資源を活用して研究へ復帰したとしても、今までの研究状態に回復するのは難しいため諦めてしまいたくなる気持ちもよく分かります。モチベーションをいかに保つかが研究者の課題だと思います。
学生や非常勤の立場では産休・育休の手当はなく、一般的な研究助成金は研究のみにしか使えません。研究そのものではなく、研究できる環境を整えるための本プロジェクトの存在は大変ありがたかったです。
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