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【一人ひとりが主人公になれる社会へ発達障がいとしっかりと向き合う】 ・勉強会に参加したことにより、発達障がいへの理解が深まりました。成果を学校へ持ち帰って、実践してみたいです。(特別支援学校教員) ・子どものことを理解してくれる人の少ないなかで、交流会で同じ悩みを共有できる方々と出会えて、救われた気がします。
【受賞の言葉】
このたびは未来賞に選んでいただき、誠にありがとうございました。私たち「NPO法人特別支援教育ネットワークがじゅまる」は現役の教員・医師・作家・漫画家等を中心メンバーとし、発達障がいの子どもたち・保護者をサポートする活動を行っています。残念ながら学校でも社会でも、まだまだ障がいへの理解や支援は十分とはいえません。なかなか変わらない現状をもどかしく思うことが多い上に、それぞれ職場をもちながらの活動なので難しい面もありますが、少しでも現状を変えていければと思い、日々努力している中、今回の受賞は大きな励みとなりました。これからも子どもたち・保護者の力になれるよう努力してまいりたいと思います。
ホームページで受賞を報告したところ、がじゅまるの取り組みに対する認知度と信用度が高まり、講師として招かれる機会なども増えました。様々なセミナー、シンポジウム、交流会などを開催している私たちの活動の中で、多くの子どもたちが楽しみにしているのが「がじゅまるキャンプ」です。それは私たちにとって、子どもたちの成長をはっきりと実感できる場でもあります。一方、「フラワーアレンジメント」は交流の場として、特に保護者の方に好評を博しています。今回の受賞によって、社会的責任が今まで以上に重くなったことを感じていますが、それは同時に大きなやりがいにもなっています。同じように子育て支援に奮闘する他の団体に負けないように、特別支援教育ネットワークがじゅまるも自分たちの特長を十分に生かした活動を今後も展開していきたいと思っています。
セミナーやシンポジウムで発達障がいへの理解・認知を深めてもらうとともに孤立しがちな保護者の交流会や教職員対象の学習会を実施
教師と医師、そしてさまざまな立場の人間が協力して発達障がいの支援を
発達障がいの子には、知的な遅れがないことが多く、まわりの人々に障がいと認識されずに、生活上の困難を抱えたまま放置されているケースが少なくありません。近年、小中学校の支援体制づくりは進んできていますが、高校以降、特に社会に出てからの支援体制が少ないのが現状です。
「がじゅまる」では活動の中心である現役の教員に加え医師や漫画家、障がいを抱えている当事者など、さまざまな立場の人間がいるという利点を生かして、発達障がいの子どもたちとその保護者や教職員のサポートを行っています。
親だけでなく教育現場のサポートも実施
7年前に行われた「全国私学夏季研究集会」において、発達障がい者支援の必要性が課題とされました。その際に事例報告したメンバーが集まって「関西特別支援教育ネットワーク」を結成しました。当時はまだ社会的に知られていなかった発達障がいに関して、障がいをもつ生徒や保護者とともに教員もサポートを強めようという趣旨で活動を開始。2008年に現在のNPO法人を設立し、毎年、オープンセミナーやシンポジウムを開催しています。また、要望を受けさまざまな団体に出向き、年間10回以上の巡回相談や研修を開催してきました。それ以外にも、孤立しがちな保護者同士の交流会や、集団で活動することの少ない子どもたちのサマーキャンプなどの活動を通じて、発達障がいへの理解・認知を深めてもらうとともに教育現場でのサポートの強化を図っています。
学校内でも発達障がいへの理解が進む
メンバーのほとんどが現役の教員ですので、苦心しながら仕事とNPO活動の両立をしている状況です。ただ、大阪の私学では発達障がいへの理解が深まり、理解・認知の輪が広がり始めています。孤立しがちだった子どもたちのネットワークづくりも、サマーキャンプなどで着実に進んでいて、各学校内でも認知されつつあります。