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自ら行動する逞しい心を・・・ 頭の先から足の先まで泥んこになった姿から、その日1日、子どもたちが楽しく元気に遊んだ様子が手に取るようにわかります。 たくさんの出会いと、たくさんの思い出。心にも多くの栄養をもらい、心身ともに成長させていただきました。
【受賞の言葉】
私たちの活動は1966年に始まりました。そして46年間という長い間、出会いやふれあいの中で互いに学びあい、明日への生きがいを創造しながら逞しく生き抜く力を、子どもたちに身につけてもらうための活動を続けてきました。
そこに突如襲い掛かったのが、さきの大震災です。福島県内で活動する私たちは、原発事故による見えない恐怖の真っ只中にいます。今、子どもたちのトポスが脅かされて心の中には課題が見え隠れしています。そんな中、受賞の知らせを受けました。震災後の重たい空気が一変しました。未来に生きる子どもたちのための活動を続けていく上での糧にさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。感謝!
受賞の喜びを多くの皆様と喜びあいたいところでありましたが、3.11東日本大震災で祝賀会も自粛しまして、代わりにちりぢりになった多くの皆様の安否確認と受賞の報告として、自作の絵画作品はがきを製作して1千通ほど送付させていただきました。
私どもの活動は、地道ではありますが長年の実績ですでに相馬市中央児童センターなどの運営委託を受けるなど一定の評価はいただいておりましたが、今回の受賞に際して、あらためて市当局始め多くの皆さんから多くのお祝いをいただきました。
しかし、大震災に加えて原発事故により、私どもの活動対象の4分の3は避難している状態です。放射能汚染により自然体験活動の縮小をやむなくされ、造形活動が中心となっております。子どもたちの心と体のバランスの取れた活動に苦慮しながらも活動を継続しています。
子どもの創作教室に、遊び・野外活動などの要素を加え、全人格教育の観点から子育て支援と地域社会の創造に取り組む
●創作活動・遊び・野外活動を三本柱とした活動を展開
46年前、自らの絵画制作の傍ら、絵画教室としてこの活動をスタートさせました。多くの子どもたちと接する中で「今、この子たちに何が必要で、一人の大人として何をしてあげられるのか」と考えるようになり、それ以来、絵画指導だけでなく、創作活動・遊び・野外活動を三本柱とした全人格教育を目指した活動を続けています。今の子どもたちは、遊びや野外活動を通じた学びの機会が少なく、社会性や豊かな心を身につけることが難しくなっているように思います。活動の幅を広げた背景には、子どもたちに、自分で考えて行動できる人間に育ってもらいたいという願いがあります。
●異年齢交流を通じた新たな発見と学び
青少年の問題行動が社会問題になっていますが、そうした問題を解決するためには、幼少期・成長期において、異なる世代のふれあいを通じた心の教育が必要だと考えています。私たちの絵画教室では、学年の違う子どもたちが一緒に絵を学んでいます。また運営を受託している児童館では、高校生がボランティアとして参加しています。高校生が子どもたちの面倒を見る一方で、子どもたちに頼られることで高校生の側もまた、大人として成長していく姿はとても興味深く思います。今後は、子どもたちと高齢者が世代を超えて交流し、お互いが支え合っていくような活動にも取り組んでいきたいと思っています。
●震災で傷ついた子どもたちの心のケアを行っていきたい
当地域の子どもたちは、原発事故による放射性物質の恐怖に今なお怯えて暮らしています。加えて仮設住宅への入居や他地区への避難など、日々の生活もいまだ平穏を取り戻せずにいます。このような状況の中で重要なのが、心に傷を負った子どもたちの精神的なケアです。震災直後から私たちは、緊急を要する子どもたちの預かりや、大学院生ボランティアの受け入れ、そして著名カメラマンを招いてのボランティア活動などを行ってきましたが、そうした活動を継続性をもって続けていくことができるかが、今後の課題となりそうです。