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空きパチンコ店を利用した「子育てコンビニ24時」 学童保育のちびっ子やサロンの高齢者に囲まれ、子育て奮闘中の私たちママさんも学ぶことがいっぱいの楽しい施設です。 毎月のチャレンジ活動を楽しみにしています。ほんもの体験は、昔ながらの知恵や自然の偉大さに触れることができ、夢中になれます。
【受賞の言葉】
未来賞 ありがとうございました。
「強い光の影は、より暗い」と言われます。温泉地は、皆さんに癒しを与える場所ですが、そこに暮らす者にとっては、子育てをする上で多くの困難がある場所でもあります。私たちは今後も、複雑多岐にわたる問題・悩みを抱えた子どもたちや保護者の方がいつでも駆け込むことができる施設作り、そして様々な相談事に対応できる環境作りに努めていきたいと思っています。私たちの元を訪れた人だれもが笑顔を取り戻してくれることを願っています。最後に、関係者の皆様にはこれまで多大なるご支援を賜りましたことを、ここにお礼申し上げます。
受賞後、利用者が増え、新しい事業展開や地域のコミュニケーションの構築に邁進しており、関係各方面からご賛同を幅広く得ています。2012年度から地域コミュニティーをさらに発展する意味で、毎週火曜日に「朝がゆの会」を事業展開してきました。ボランティアの中高生が参加してくれ、また、地域の方々からの差し入れが多く集められ、たくさんの参加者が集う名物イベントになりました。マスコミでも取り上げられて温泉場の風物詩にもなってきました。
今後は、土曜日に夕方市を企画して更なる地域おこしに挑戦していきます。社会福祉協議会から「献身的な事業」との評価をいただき、参加者からは「気軽に相談や行事参加できる身近な施設に満足しています」という声と、子どもたちからも「毎月のチャレンジ活動が楽しみです」などの感想をいただいています。
生活保護や就学援助家庭の割合の高い温泉地域で、閉店したパチンコ店の店舗を改装し、子育て支援複合施設を運営
●温泉地が抱える課題
全国有数の温泉地として知られる山代温泉ですが、生活保護や就学援助を受ける家庭の割合が2割を超える事実はあまり知られていません。温泉旅館などで働く親が多く、夜になっても家で一人寂しく過ごす子どもたちがたくさんいます。そんな、親とのふれあいの少ない子どもたちが、学校や地域社会で問題となるケースが増えていました。
こうした問題を抱える温泉地で、地域の区長に「地域の子どもたちを守るための活動に知恵を貸してほしい」と声をかけられたことが、現在の活動を始めたきっかけです。
●温泉地が抱える課題
活動拠点となる施設を探していたところ、町の中心地に閉店したパチンコ店があることを知りました。全体を見渡せるワンフロアのスペースを確保でき、事務所や従業員用の食堂・宿泊施設が一体となったパチンコ店は、子どもたちの交流・活動の場所として、また家庭内暴力などから逃れる家族の駆け込み寺として、思い描いていたイメージにぴったりでした。今では、口コミで評判が広がり、地域の方から「行き場を失くした親子がいるがどうにかできないか」といった相談があり、車上生活をしていた親子を受け入れたこともあります。
●様々な活動で子どもの育成をサポート
お祭りなど地域のイベントがあるときには、子どもたちだけで切り盛りする屋台を出して積極的に参加しています。地域の方たちもイベントなどで一度顔を覚えると、その後は別の場所で会っても子どもたちに声をかけてくれるようになり、人と人とのつながりが生まれています。こうした草の根的な交流を通じて、コミュニティ機能を回復させ、住みやすい地域にしていくことも、重要なことだと思っています。
また、親から一般常識を学ぶ機会のなかった子どもたちにとって、自然の中で仲間との交流などを通じて学ぶことは、社会との関わりを知る上でもとても大切です。今後はこうした本物の体験をする機会をいっそう充実させていきたいと考えています。