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女性研究者への支援

第1回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

田中美和【神奈川大学経営学部国際経営研究所 客員研究員】

研究テーマ:金型産業における技能および技術継承者への取り組み ―人材確保、人材育成、経営者と管理者集団の果たす役割の視点から―

 金型は技術者による熟練した技能があって初めて完成するものです。現在ではそうした、熟練技術を身に付けようとする人も、これまで支えてくれていた人も少なくなってきています。日本の産業の根幹である技術力を支える人たちが、よりよく働ける状況を作り出し、経済活性化の一助になればよいと考えています。

【受賞の言葉】
 人文・社会科学分野を専攻し、子育てしながらも研究を続けている女性を応援していただけるこのような支援事業を企画し支持してくださった方々や、これまで私の研究活動を陰ながら支えてくれた家族に感謝いたします。本当にありがとうございました。

受賞後の様子

【神奈川大学経営学部国際経営研究所 2008年時点】
 私が本助成に対し、他の助成制度にない特徴とその意義を実感することができるのは、子育てに関する費用を全面的に認め、自由度を持って助成金を活用させていただける環境維持が可能である点です。こうしたサポートを得られることは、社会科学分野に身を置く私自身のモチベーションをこれまで以上に向上させるきっかけとなっています。研究環境については、これまでの地道な実証研究の積み重ねから得られた結果に、この一年間の活動を加えることにより、徐々に確立していける所まできたように思います。助成金対象者として、後に続く女性研究者の一つの事例となれるように、次年度に向けて取り組んでいく所存です。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 本助成により得られた結果が査読付論文集『マネジメント・ジャーナル』に掲載されました。今年度は経済産業省の産学連携人材育成事業に取り組む日本工業大学専門職大学院の事業運営・自立化検討委員会の委員活動にも参画させていただきました。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 最近では上の子が下の子の面倒をみてくれ、親の出番が減ってきています。また、この2年の間に、周囲の協力を得ながら調査にも度々出かけることができました。特に、初年度は、念願だった中国のローカル金型メーカーと日系金型メーカーの工場を見学できたことにより、子育て中でもこれだけの調査が可能であるという自信につながりました。
◆女性研究者の環境改善
 子育て中の研究者は、通常の研究費を申請し獲得する以前に、子供をどこに預ければよいのか、病気のときには誰にみてもらえばよいのかなど、研究以外にも考慮しなければならないことがさまざまあります。子育てをしながら研究を続けている女性研究者の環境をより良い方向へ変えるためには、調査や研究の際にかかる育児経費を、経済的な面からも研究費として認めていただければと思います。


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