ホーム > 住友生命について > 住友生命のCSR > 豊かな社会づくり > 少子化・子育て > 未来を築く子育てプロジェクト > 女性研究者への支援 > 第1回受賞作品

女性研究者への支援

第1回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

多和田真理子【飯田市歴史研究所 調査研究員】

研究テーマ:明治期の小学校設置・運営と地域構造

 特定の地域(座光寺村・現長野県飯田市座光寺)を事例として、近代日本における小学校の設置維持の様相を明らかにし、その作業を通じて対象事例の地域構造を全体的に把握することを目的としています。小学校の歴史を研究することは、地域全体の文化や経済などを研究することであり、大きな地域貢献になると考えています。

【受賞の言葉】
 このたびはご支援をいただきありがとうございます。私にとっては子育ても研究も大切な宝物。大変なこともありますが、多くの方に助けていただきながら乗り越えて、少しでも地域や社会に貢献できるよう研究を進めていきたいと思います。

受賞後の様子

【飯田市歴史研究所 2008年時点】
 子どもへの負担をできるだけ軽減しつつ、調査研究と育児との両立をしたいと強く望んでおり、それを納得のいく形で実現できた1年間だったと思う。どうしても研究時間が確保できず思い悩む日もあり、また自らの育児に自信をなくす日もあったが、試行錯誤を重ねつつも自分なりのワーク・ライフバランスを納得いくものにできたのは、やはり助成の存在が大きかった。経済面での安心を得られたことももちろんながら、子育ても研究も大切にしたいという思いを認めていただけているという、精神面での安心が支えになった。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 本プロジェクトの助成対象となった研究がまとまり、2009年8月飯田市地域史研究集会において成果発表を行うことができました。また、論文を執筆し、『飯田市歴史研究所年報』(2010年8月発刊)に投稿し、研究ノートとしての掲載が認められました。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 2009年4月から、待機児童の多い地区で子どもを保育園に入園させることができ、研究時間も確保できるようになりました。私のような研究は数年のブランクが決定的になることもあります。助成金のおかげで継続することができて、本当によかったと思います。
◆女性研究者の環境改善
 研究を続ける中で、子育ては「個人的事情」とみなされ、自分の努力で解決していくことが求められます。子育ての時期が、研究者として成果が出る時期と重なっているので、一方を犠牲にするのではなく、「どちらも」選べるようなフォローがあれば、もう少しがんばってみようと思えるのではないでしょうか。子育てと研究「どちらも」対象としている本プロジェクトのあり方は、女性研究者だけでなく、働く女性一般の問題を解決していくうえで、重要なヒントを提供してくださっていると思います。


ページの先頭へ戻る