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女性研究者への支援

第1回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

旦直子【東京大学21世紀COE特任研究員】

研究テーマ:乳児におけるテレビの中の人物理解の認知発達過程

 近年、乳児がテレビに触れる機会は増大しており、早期のテレビ視聴の是非についてもさまざまな議論がなされています。乳児の認知発達においてテレビのどの性質がどのような影響を及ぼすのかを明らかにし、よりよいメディアとのつきあい方についてエビデンスに基づいた提言ができるような研究を目指しています。

【受賞の言葉】
 知らせを受け、驚くとともに大変うれしく思っております。審査員の先生方、推薦して下さった先生方、研究室の皆様、そして研究協力者である赤ちゃんと保護者の皆様に心よりお礼申し上げます。今回の受賞を励みに、有意義な研究成果をあげるべく努力したいと思っております。

受賞後の様子

【東京大学大学院総合文化研究科 2008年時点】
 夫が単身赴任になったことで、研究と子育ての両立はますます大変になりましたが、いただいた助成金のおかげで、ファミリーサポートやシッターの方に学校や保育所までの送迎や子どもたちのお世話を手伝っていただくことができ、とても助かっています。この助成金がなかったら、今頃、心ならずも研究を中断し育児に専念せざるを得ない状況にあったかもしれません。本当に感謝しております。9月には第三子となる長女が生まれました。5年ぶりに生まれた赤ちゃんを見ていると、自分自身の赤ちゃん研究のヒントになるような興味深い行動に改めて気付かされます。赤ちゃんをじっくり観察できるよい機会なので、子育てを研究に生かしていきたいと思っています。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 今回の研究では、乳児や学童がテレビに映るモノを視聴する際にどのように脳が活動するのかを検討しましたが、今後の研究では対象をモノだけではなく、人物像の理解にまで広げていきたいと考えています。
2010年春からは大学の常勤職に就き、安定した環境で教育と研究を続けていけることとなりました。今後は、豊かな人材を育成すること、社会に還元できる研究をすることを目標に努力していきたいと思っています。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 助成を受けたことで、経済的にも精神的にも安定して、子育てと研究を両立させることができたと思います。
 一番大変だったのは、夫が単身赴任中に3人目を出産したことです。半年間、定員により保育園に入ることができず、ポスドクという立場上、育児休業をとることも困難でしたが、周囲の協力と助成のおかげで何とか乗り切ることができました。
◆女性研究者の環境改善
 研究者の世界は男性が多いですし、女性が子育てをしながら研究を続けることに寛容ではない雰囲気の職場もあると思います。本プロジェクトのように、子育てをする女性研究者を積極的に応援してくれるプロジェクトは、社会の理解を少しずつ進めてくれるものだと思います。


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