ホーム > 住友生命について > 住友生命のCSR > 豊かな社会づくり > 少子化・子育て > 未来を築く子育てプロジェクト > 女性研究者への支援 > 第3回受賞作品

女性研究者への支援

第3回女性研究者への支援 過去の受賞者を紹介いたします

岡村 佳代【お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科】

ニューカマー生徒が経験する困難とその対処行動

 ニューカマーと呼ばれる外国人の定住化が進む昨今、日本の学校におけるニューカマー生徒も増加の一途をたどっている。彼らは家庭と学校、社会の間で二つ以上の異なる文化を同時に体験することで、様々な困難を経験していることが予想される。そこで今後の一連の研究を通し、ニューカマー生徒が経験する困難とその対処行動について、属性や親子関係などの関連要因も含め、包括的に明らかにすることを目的とする。以上のことから、より適切で予防的な、学校と家庭、地域コミュニティーが一体となったニューカマー生徒への支援を提案していきたい。

【受賞の言葉】
この度は、助成対象者にお選びいただき、誠にありがとう ございます。改めて、多くの方々に支えられ、今の自分がある のだということを実感しています。こちらの支援事業に尽力 されている方々や、熱心にご指導いただいた先生方、そして いつも健気に私を応援してくれる娘や精神的な支えとなっ てくれる家族、すべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。 今後も自分の研究に励みながら、何らかの形で、育児をしな がら頑張っている女性のために、また、子どもを持つことの 価値が再認識されることに、微力ながらお役にたてればと 思っております。

受賞後の様子

 このたびの受賞と子どもの成長により精神的に余裕ができてきたのか、育児への気負いがなくなって、今まで以上に子育てと研究のバランスが取れているような気がします。娘も一緒に授賞式に参加させていただいたため、「ママは賞をもらったんだ。これからもお勉強を頑張らないといけないんだ。」というように、今まで以上に私の研究に対し理解をしてくれるようになったと思います。
 また、大学内の友人から受賞のお祝いの声をかけてもらう機会が多くありました。女子大にいるためか、研究をしながら結婚や妊娠・出産という女性にとって重要なライフイベントを経験する友人が周囲に大勢います。今回の受賞は、そういった友人たちが研究を続けながら自らの私生活を充実させていくうえでのエールにもなっているのかもしれないと感じました。

助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化
 研究を始めた当初は、子どもに負担がかかるような事態になったときには、研究は諦めてでも子どもを最優先しようと決めていました。しかし、こちらの助成金を知ってからは、「子育ても研究もうまく両立させるためにはどうすればよいか」という考え方をもつことができるようになったと思います。助成金をいただく以前から、「子育てと研究の両立」というこの制度の趣旨に勇気をもらっていたのだと改めて感じました。助成金をいただいてからは、これまで以上に周囲の方々からの協力、理解が得られたように思います。それは、私自身の考え方が変わり、周囲に協力を求めることができるようになったからかもしれません。自分自身の考えを変えることで環境が変化していくことが実感できたよう思います。
◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード
 この2年間は、娘の幼稚園卒園、小学校入学や引っ越しなどがあり、私たち母娘にとって、変化の多い時期だったと思います。そのような変化の多い時期に助成金をいただけたおかげで、無理に仕事を増やすことなく、娘の側にいて話を聞いたり、見守ることができたりと、時間を共有できたことは大変良かったと思っています。
◆女性研究者の環境改善
 子育てをしながら研究を続けている方の中には、自分が好きで研究を継続するのだから自分一人で頑張らなくてはいけない、と考えている人がまだまだ多くいるかと思います。私は、助成金をいただけたことにより、金銭的・時間的な余裕だけでなく、精神的な余裕を得られたように思います。この助成金が今以上に広く知られることで、ご自身考え方が変化し、救われる方もいるのではないかと思います。


ページの先頭へ戻る