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女性研究者への支援

第6回

スミセイ女性研究者支援 受賞者

大塚 彩美 横浜国立大学大学院 環境情報学府 環境イノベーションマネジメント専攻
研究テーマ 省エネ行動の意思決定構造の分析および行動促進を目的としたアプローチに関する研究

東日本大震災での原発事故により、計画停電や電力不足の問題が起こった。研究では、節電行動の意識調査や家庭での電力消費の計測(電力使用量の見える化)を行い、より省エネを進めていくにはどうすればよいかを考察している。この研究で、省エネや節電が常態的に求められる昨今の社会において、省エネを通じてライフスタイルや生活全般の価値観が転換できるよう、指標づくりに貢献したい。

受賞の言葉
ハンディがある息子の子育てをしながら研究者へのキャリアシフトを志す私にとって、この度の助成決定には大きなエールをいただきました。同時に、身が引き締まる思いでいっぱいです。いつも支えてくれる家族と周囲の方々への感謝を胸に、研究課題である省エネ促進を通して、我が子をはじめとする社会的弱者はもちろんのこと、誰にとってもより優しく、より持続可能な社会への変容に少しでも貢献できるよう今後も研究に励みたいと思います。
受賞後の様子
 授賞式直後に子どもが病気にかかり、3週間の入院に加え約2か月にわたる自宅療養をしなければならなくなりました。子どもの命のリスクと向き合うという精神状態と、毎日病院に缶詰になる物理的環境下で、履修していた講義の課題を提出できず単位を落としてしまい、母親として研究をしていくことの厳しさを身をもって体験することとなりました。そのような状況で、正直なところ研究続行に対する迷いも生じましたが、助成金をいただいているということが大きな支えとなって、なんとか4月には学業に復帰することができました。結局子どもは完治まで半年以上かかりましたが、今ではすっかり元気になり、毎日元気に保育園に通っています。最近では「ママの仕事は学校にいくこと」と認識しているようで、少し自分が保育園に行きたくない朝でも「ママは学校、僕は保育園(ママも頑張っているからボクも頑張る)」と言って頑張る様子をうれしく思うと同時に、その姿に私もまた励まされる日々です。
助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化

 助成2年目に我が子が小学校に入学しました。支援学級在籍ということもあり、放課後支援制度の利用時や登下校時に付き添いが求められ、自分の大学への通学が週に1回できるかどうかという状況が続きました。そのため、助成を活用して自宅にてデータ分析等ができる環境を整え、在宅作業の割合を増やして研究を継続し、休学を回避できました。研究が計画より遅れてしまいましたが、卒業を延ばして調査を実施する予定です。

◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード

 体調を崩して保育園を休むことがしょっちゅうだった息子が、小学生になったとたんに皆勤賞で通わすことができ、体も心も大きく成長した1年間でした。

 小学校への登校時には毎日付き添っていたのですが、学校が近づくに連れて私と手をつなぎたがったり、昇降口まで行っても教室へ行けなかったり、ようやく教室までたどり着いても私が帰ろうとすると号泣するという日が一時期ありました。そんなことが続いていたある日「今日はママもこれから学校行ってくるよ」と言うと「ママも学校だからボクも学校でがんばる」と気持ちを切り替えてくれるようになりました。それ以来「ママも学校ね?」と聞いてきて、「うん」と答えると、“ボクもママも学校に行っている”ということが自分も頑張れる支えになったようです。

◆女性研究者の環境改善

 小学校に入学し、保育園のように当たり前に申請時間まで預かってもらえるという環境ではなくなったことは、親にとっては想像以上に大変なことでした。そんな中でも、障がい児は断られるケースが多いと聞く学校内の学童保育を利用できたのは、大きな助けでした。しかし、私は学生としての立場で研究をしていたので、子どもを預けることが理解されないこともありました。女性が子育てをしながら研究することの大変さを、世間一般に知ってもらえる活動が増えたらと思います。

主催:住友生命保険相互会社 お問合せ先:「未来を強くする子育てプロジェクト」事務局 TEL:03(3265)2283(平日10:00〜17:30)