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女性研究者への支援

第8回

スミセイ女性研究者奨励賞 受賞者

稲垣 綾子 立命館大学・上智大学 総合人間科学部 心理学科
研究テーマ 思春期以降の自閉症スペクトラム児をもつ親を対象にしたペアレントグループ・プログラムの作成と効果研究

これまで、3歳〜10歳の自閉症スペクトラム児をもつ親御さんを対象にペアレントトレーニングを行ってきた。その後、フォローアップセッションを開始したが、思春期を迎えた子どもとの関わり方に困難を訴える家族に出会うことが増えている。本研究では、自閉症スペクトラムにおける思春期・青年期についての心理教育とコミュニケーションの方法を学び、実践するペアレントグループ・プログラムを作成し、その効果について検討する。

受賞の言葉
このたびは助成対象に選んでいただきありがとうございます。出産・子育てを通して親になっていくプロセスとともに進めてきた研究生活は大変ながらも、子どもと家族の発達に関わる私の仕事に多くのインスピレーションを与えてくれています。今回の受賞を機に、より一層、発達の偏りをもつ子どもたちとご家族の支援につながる研究・実践活動に励みたいと思います。
受賞後の様子
 助成のおかげで引き続き、研究活動を行うことができています。また、夏には第二子を妊娠していることがわかり、一時は自宅で安静にしていましたが、状態が落ち着いてきたため研究に復帰しました。産後は状況をみながら、来年夏より復帰する予定です。
 受賞により助成をいただいたことで、これまでプログラム作成にかけたくてもかけることができなかった費用、また、子育て費などを賄うことができるようになりました。子育て中のさまざまな変化に流されることなく、本腰を入れて社会に貢献できる研究を進めることが可能な環境になっていることを実感しています。また、自身にとって研究関係における初めての受賞となったので、研究業績・経歴に重みが加えられたことも励みになっています。
助成期間を終えて

◆研究成果・研究環境の変化

 臨床、研究、子育てのトリプルモードの限られた時間の中で博士論文を執筆している最中、次のステップを照らし出し、モチベーションを与えてくれたのがこの助成でした。助成1年目の5月に博士論文の口頭試問を終え、夏には第二子の妊娠がわかり、安静が必要ななか、臨床と研究を進めることができたのはこの助成のおかげです。長期の中断に追い込まれることなく研究活動を継続できたことに感謝しています。また、非常勤講師として大学教育に携わるようになりました。

◆育児環境の変化、気づき、感想、印象的なエピソード

 第二子の誕生により、それまでひとりっ子だった第一子はお姉さんとしての人生が始まるなど、経済的にも心理的にも、家族のかたちが大きく変化する時期でした。さらに、教育研究職としてのスタートをきるという節目も重なり、個人としても家族としても柔軟なターンテイキングが求められた時期だったと思います。長女は弟の誕生により、甘えたりしながらも「ままへ おしごとがんばってね」と手紙にしたためてくれるなど、思いやりが育まれ、年相応の役割を果たせることに誇りを持つようになっています。

◆女性研究者の環境改善

 子育て中の女性研究者は、キャリア、家庭双方のスタート期にいることが多いと思います。このスタートの段階で芽をつまれることがないよう、女性研究者支援のさらなる充実を期待します。そのためには、“研究”では実際どんなことをしているのか、それが社会のなかでどのような役割を果たしているのかについて、子育てを支援してくれる人々や社会に発信していくスキルを女性研究者自身が身につけていくことも、女性研究者が認知され、活躍していくうえでは欠かせない重要課題なのだろうと思います。

主催:住友生命保険相互会社 お問合せ先:「未来を強くする子育てプロジェクト」事務局 TEL:03(3265)2283(平日10:00〜17:30)


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