「お客さまの声」を経営に活かす態勢
当社の態勢について
- 当社に寄せられる苦情を含めた広範な「お客さまの声」については、本社において集約したうえで、関連する業務を所管する部門との間で情報連携および共有化を行い、対応策・改善策を検討しています。苦情を一元管理している「お客さま本位推進部」においても、「お客さまの声」の集約・分析に基づいた部門横断的・全社的課題に関する取組みの推進を図っています。
- また、部門横断的な組織である「お客さま本位推進委員会」において改善策の検討等を行うとともに、経営層へ審議結果・対応結果を報告し、必要な対策を講じています。
- この「お客さま本位推進委員会」の諮問機関として、2008年3月から消費者問題に詳しい有識者(消費者問題専門家、弁護士等)を社外委員とする「CS向上アドバイザー会議」を設置しており、よりお客さまの視点に立った施策を策定・実行しています。
「CS向上アドバイザー会議」について
なお、各委員からの意見への対応についてはフィードバックする機会を定期的に設け、会議のPDCA機能発揮を図っております。
「CS向上アドバイザー会議」委員は以下のとおりです(2023年4月時点)。
社外委員 | 江口 文子 (弁護士) 北出 千鶴子(公益社団法人 全国消費生活相談員協会) 小浦 道子 (東京消費者団体連絡センター事務局長) 森 俊彦 (一般社団法人 日本金融人材育成協会会長) |
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社内委員 | 橋本 篤史 (住友生命保険相互会社 常務執行役員) 千葉 由紀子 (住友生命保険相互会社 執行役員) 相川 恵美 (住友生命保険相互会社 お客さま本位推進部長) |
社外委員から寄せられた住友生命への期待・評価 等
社外委員に、住友生命に期待することや当社のお客さま本位の取組みに対する評価等について、おうかがいしました。
住友生命の取組みに期待すること
住友生命が掲げる「行動変容を促すVitality」の実現を期待します。住友生命は、人々の健康寿命の延伸を目指し、現在もさまざまな活動に取り組んでおりますが、引き続き、保険商品の提供にとどまらず、CSVプロジェクトとして社会全体への健康増進のための働きかけを意識し、あらゆる手段を模索して日々変化する社会の中で人々のニーズに合った情報やメッセージを具体的に発信していただきたいと思います。
「CS向上アドバイザー会議」は、「お客さまの声」を経営に活かす取組み態勢の一つとして位置づけられています。新型コロナウイルス感染症を契機に会議や議論の進め方も変化し、随時意見を求められることも増えています。また、「お客さま本位の業務運営方針」の遂行状況の説明を受ける機会もあります。
私が社外委員としてできることは、職員の皆さまの「お客さま一人ひとりに寄り添うよりよいサービスへと繋げていただきたい」という思いを受け、素朴な疑問であっても質問したり、不明な点は躊躇なく確認し、発言したりすることだと思っています。複数の社外委員の発言や意見を通して、職員の皆さまの「よりよい形に」という思いが実現する一助になればと思っています。
また、本会議で説明を受けた「苦情の一元管理」の態勢強化の取組みについてはとても注目しています。「苦情の一元管理」は、「お客さまの声」を本社担当部で集約し、関連する業務部門との共有化を図り、改善策を検討することをスキームとしており、お客さまに誠実に向き合うという住友生命の姿勢がストレートに現れる場面ですので、お客さまの声を聴き、活かす態勢がさらに充実することを期待しています。
サステナブルな未来の実現に向けた取組みに期待します。
CS向上アドバイザー会議社外委員をお引き受けするにあたり、健康増進型保険“住友生命「Vitality」”を知り、生命保険に対する私の認識は大きく変わりました。それまでは、生命保険とは、病気等のリスクに備え、経済的保障のために加入するものと思っていましたが、“住友生命「Vitality」”は、経済的保障に加え、個人の健康増進のほか、社会に健康増進を働きかけ、健康長寿社会に貢献するという、まさに現在の人生100年時代にふさわしい保険だと知り、生命保険に対する認識を改めました。
この“住友生命「Vitality」”のほか、「お客様の声」を活かす取組から、契約者等にもしものことがあった場合の手続き等について業界初のサービス・制度を開発したことで、住友生命は、令和3年度消費者志向経営優良事例表彰において消費者庁長官表彰を受賞されました。このことは住友生命の消費者志向経営(愛称:サステナブル経営)が評価された結果と思います。また、住友生命では、新たにサステナビリティ経営方針を制定されています。これからも、お客様や社会にとってサステナブルな未来の実現をめざす住友生命であり続けることを期待します。
私は長年、消費生活相談業務に携わってきました。生命保険は、目に見えないサービスのため、契約に不慣れな消費者にとっては理解が十分ではない場合も見られます。CS向上アドバイザー会議では、消費生活相談で消費者に寄り添った体験を生かし、消費者の視点に立った意見を伝え、「お客様の声」を経営に活かす取組みに貢献したいと思っています。
これからも住友生命に期待しています。
「CS向上アドバイザー会議」は「お客さまの声」を経営に活かす取組み態勢の一つに位置付けられており、その会議に社外委員として参加させていただいています。
さて、2023年度の本会議では苦情の一元管理の推進や保険金等の支払いに関する「支払相談窓口」「社外弁護士無料相談制度」、顧客ロイヤリティを測る指標のNPSの分析結果などの報告を受け、意見交換を行いました。顧客からの苦情を一元管理する取組みは「お客さま満足の向上」に繋がるとともに、住友生命への信頼を醸成する大切な取組みであると考えます。また、私は消費者の立場から商品やサービスについての説明が分かりやすいか、誤認をあたえないかという観点から発言させていただいていますが、消費者目線からの質問、意見を正面から受け止めていただいています。会議で出された意見で改善された点などについてフィードバックしていただき、丁寧な資料を用意して説明してくださっており「CS向上アドバイザー会議」を真摯な姿勢で運営されていることを実感しています。これからも経営方針に基づいた消費者志向経営を推進していただきたいと思います。
最近、「ウェルビーイング(よりよく生きる)」を謳う企業が増えてきている中、住友生命は健康増進型保険“住友生命「Vitality」”を中心に「ウェルビーイング」に貢献するトップランナーとして消費者にとってなくてはならない会社であり続けることを期待しています。
住友の精神「自利利他公私一如」に思う
別子銅山記念館を20年ほど前に訪れました。住友(事業)精神の原点とされる住友家初代の住友政友が商売の心得を説いた「文殊院旨意書(もんじゅいんしいがき)」に記されている「正直・信用・確実」を目にし、また、別子銅山の開発・発展とその負の側面(山林の乱伐や製錬所の亜硫酸ガスによる農作物への被害など)には、19世紀後半当時の支配人であった伊庭貞剛が、山々に緑を戻すため、毎年100万本を超す植林を行うなど大規模な造林計画を実施し、現在の豊かな自然はこの計画が基盤になっていることを学びました。住友の事業精神を表す言葉の一つ「自利利他公私一如(じりりたこうしいちにょ)」を示すもので、私自身が生まれ育った「自利利他」の精神と共振するものであったことを思い出します。
お客さま・社会の声を経営に活かす「CS向上アドバイザー会議」の社外委員に就任した時に、健康増進型保険“住友生命 「Vitality」”の開発が途上で、「自利利他公私一如」への取組みであると受け止めました。事業を通じて社会課題に取組み、企業価値を向上させていくCSV(Creating Shared Value「共通価値の創造」)は、住友生命の「社会公共の福祉に貢献する」という企業理念の実現であり、かつ、グローバルに求められているSDGsの実践そのものであると注目してきましたし、2018年の発売後も、同会議にて重要テーマの一つとして、意見を述べさせていただいております。
「CS向上アドバイザー会議」を通じて、“住友生命 「Vitality」”など商品・サービスの一層の充実を目指し、お客さま・社会の「ウェルビーイング(よりよく生きる)」に貢献できればと考えています。
2023年度CS向上アドバイザー会議 開催概要
2024年2月22日にCS向上アドバイザー会議を以下のとおり開催しました。
- 2023年度上期お客さまの声状況
- 2023年度上期にいただいたお客さまの声の状況について報告し、意見をいただきました。
- 本社直接折衝態勢の状況
- 本社でのお客さま対応状況について報告し、意見をいただきました。
- 「支払相談窓口」「社外弁護士による無料相談制度」のご利用状況について
- 保険金等のお支払に関する「支払相談窓口」「社外弁護士による無料相談制度」のご利用状況について報告し、意見をいただきました。
- 2023年度消費者視点でのお客さま本位推進に向けた取組み
- 消費者視点でのお客さま本位推進に向けた当社の取組みについて報告しました。
- 法人さま向けDC(確定拠出年金)商品パンフレットについて
- 法人さま向けDC商品のパンフレットについて、お客さまにとって分かりやすいものになるよう、あらかじめいただいていた意見に対する当社の対応を報告しました。
- 2023年度お客さまアンケートの結果について
- 2023年度のお客さまアンケートの結果について報告し、意見をいただきました。
- お客さま本位の業務運営について
- 「お客さま本位の業務運営方針」の2023年度上期の取組み状況の公表資料に関し、あらかじめいただいていた意見に対する当社の対応を報告しました。
- 今回のまとめ(江口委員)
- 本日の発表を聞き、中期経営計画や住友生命グループVision2030で目指す姿に向かって着実に進んでいることが確認できた。
- 個別のお客さま対応事案の報告を通して、現場での対応だけでなく、お客さまの立場からみて望ましいお客さま対応の態勢の確立や、お客さま本位の推進に向けた社内での取組み等、視点を拡大しながら全体での取組みを確認することができた。引き続きの推進を期待する。
(※)「未来診断」では、お客さまの「ご家族構成」や「ライフスタイル」にピッタリあった「働けなくなったとき」「死亡したとき」に備えるべき保障額をシミュレーションします。詳細はこちらをご覧ください。