社長メッセージ

社長写真①

事業環境認識

世界が大きく変わっていく中で、住友生命の存在意義を見つめ直す。

 昨年初頭から、新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界中が未曾有の危機に陥り、人々の生活や経済にも大きな変化が起きています。

 私は今年4月に社長に就任しておりますが、改めて生命保険の意義とは何か、私たちが果たすべき役割は何かという本質的なことを見つめ直しています。 

 生命保険はまさに命と経済に関わる事業であり、世の中が大きく変化する中で、いかにお客さまに価値をお届けできるのかが問われています。また、ご加入いただいている700万名以上のお客さまに保険金や給付金を確実に、そして迅速かつスムーズにお支払いする責務があります。

 当社の経営理念である「経営の要旨」の第一条には「社会公共の福祉に貢献する」ことを掲げており、これは、生命保険という事業を通じてお客さまの人生を支え、お客さま・社会に貢献するという住友生命の不変の存在意義を表しています。生命保険は、万が一という時のために備えておくものであり、現在のような大きな危機の時にこそ、確かな安全・安心を提供することに加え、いかにそのときにお役に立てる新たな価値を発揮できるかが重要であるといえます。

 改めて、住友生命の存在意義に立ち返って今の世の中の状況を見た時、一つの座右の銘が浮かびます。それは“活機応変(かっきおうへん)”。私が入社した当時の社長からいただいた言葉です。これは、“臨機応変”をアレンジした造語で、「機会を活かして変化に応じる」という意味で用いています。そして、この考え方は、住友生命の企業風土、DNAにも通じるものであり、まさに今、“活機応変”を一つの指針として経営に当たっていきたいと考えています。

 人生100年時代の到来やライフスタイルの多様化、医療サービスの変化など、当社を取り巻く環境は急速に変化しています。そうした状況を捉えて、私たち一企業が成し得ることは何かと考えると、豊かで健康な暮らしの実現に向けて、本業を通じて社会的課題の解決へつながる取組み※1を進めることだと考えます。SDGs※2に代表されるように、世界的にも持続可能な社会の実現への貢献が求められていますが、私たち生命保険会社にとっても、そうした社会的な視点がさらに重要になっていると思います。

 生命保険商品やそれを届けるサービスが、いかにお客さまに信頼され、社会に対してどのような貢献ができるのか―そこに私たちの存在価値があると思います。この1年間、私たちは機を活かして変に応じる「活機応変」の心で、お客さまが求める価値を提供し続けることに努めてきました。その姿勢はポストコロナにおいても変わらず、さらに継続・強化して取り組んでいくべきものと考えています。

※1 CSV(Creating Shared Value)という考え方で、企業による「社会的課題の解決」と「企業価値の向上(利益や競争力の向上)」を両立させることを指しています。
>「社会課題解決に向けて」参照
※2 SDGsとは2015年の国連サミットにて採択された2030年までの国際開発目標で、17の目標(ゴール)および169のターゲットが設定されています。
>「SDGs達成に向けた取組み」参照

今後の経営方針

「人」「デジタル」「ウェルビーイング」を軸に「なくてはならない」生命保険会社へ。

 お客さまとそのご家族を長期にわたって支える生命保険会社には、事業を持続的に成長・発展させ、社会的使命を果たしていく未来への責任があります。この責任を果たし、「なくてはならない」生命保険会社を目指すために、私は社長就任にあたり、「人」「デジタル」「ウェルビーイング」という3つの軸となるキーワードを掲げました。

 今や人生100年時代と言われるように人々の平均寿命が伸びている中、「人に根差した価値」と「デジタル」を両輪として、生命保険が提供する新たな価値「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」に貢献したいと考えています。その背景には、時代・環境の大きな変化と、それに伴う人々の価値観の変化があります。 戦後すぐの頃は、亡くなられた方のご遺族への経済的保障をどうするか、ということが生命保険の原点になりました。当時の新井正明社長も、生命保険の価値を「悲しみと共に貧しさが訪れないように」と説き、これを広く届ける役目を営業職員が担いました。

 やがて公衆衛生や医療が発達し、国民の平均寿命が伸びていくと、病気や老いの不安、定年退職後に必要なお金、介護の問題など長生きによるリスクが生じるとともに、生命保険が提供できる安全・安心の価値も変わってきました。さらに、現代のような超高齢社会になると、身体的な健康だけでなく、精神的に健康であるか、ということも重視されるようになりました。

 私自身、こうした視点を持つようになったのは、2018年に発売した“住友生命「Vitality」”という画期的な商品がきっかけでした※ 3。それまでの保険は、まさにリスクに備えることが商品の本質でしたが、「Vitality」は、リスクに備えるだけでなく、リスクを減らし、リスクを改善する、あるいは分散化することで人生をより楽しむという、新しいコンセプトの商品です。

 このように、リスクの在り方も時代とともに変わっています。また、平均寿命や健康寿命が伸びることに伴って、長い人生をいかに健康的に心豊かに楽しむかという人々の意識が高まっています。私たちは、それをいかに「機」として活かし、「変」に応じていけるか。そして、世の中の役に立っていけるか。ここに全力を挙げて取り組んでいくべきだと思います。

 こうした新しい保険の考え方を、私は「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」というキーワードで表現しました。そして、この新たな価値を、一人ひとりのお客さまとそのご家族へ、広くは地域・社会へ、大きな共感を持って受け入れていただくために、「人」と「デジタル」の活用が必要不可欠と考えています。当社の「人に根差した価値」に磨きをかけるとともに、「デジタル」を活用していく。これらを両輪として進めていくことで、顧客体験価値の向上や、人生100年時代の視点を踏まえた高齢者への取組みなど、お客さまに寄り添ったサービスをお届けすることができます。住友生命は、こうした取組みを推進することにより、「人」と「デジタル」でお客さまを支え、「ウェルビーイング」に貢献する「なくてはならない」生命保険会社を目指します。

※3  “住友生命「Vitality」”は保険契約とVitality健康プログラム契約で構成されており、保険本来の保障に加えお客さまの日々の健康増進活動を評価し、ステータスに応じて保険料が変動する仕組みを組み込んだ保険です。
>「Vitality・健康の価値」参照

<人>お客さまに信頼していただくため、「人財」の価値を高めていく。

 私は、入社以来30数年間、主に個人保険の販売やその企画などの仕事に携わりました。その中で痛感したのが「人」の重要性です。

 保険は“目に見えないもの”であり、その価値を伝えにくい商品ですが、今後ますます不確実な時代になり、人々の健康や経済的な不安も増す中で、その必要性はさらに増していくものと思われます。その中で保険商品をしっかりとお客さまにお届けしていくには「人に根差した価値」が重要です。それは、たとえインターネットやAIの技術がどんなに進化しても揺るぎません。なぜなら、保険商品は、人と人との信頼関係の上に成り立つものだからです。この観点から私は、当社における人という財産である「人財」という価値に磨きをかけ、ますます高めていくことが大変重要という思いに至りました。

 現在、当社には、営業職員とそれを支える内勤職員が合計4万人以上在籍しています。お客さまとの接点においては、職員一人ひとりが価値でありブランドとなるわけですし、それを支えるバックオフィスも、それをつなぐ大きな価値になります。従って、人財育成への取組みが極めて重要と考え、今年4月には社長直轄の「人財共育本部」※4を立ち上げました。また、この部署名には、「人は財産」であり、教える・育てるではなく「共に育つ」という意味を込めています。 職員自身も教えられる立場だけではなく、いかに自分自身の価値を発揮していけるか、あるいは自分自身が周りの職員に対してどのように貢献していけるかというマインドセットが大切です。そのような「共に育つ」ことができる企業風土をじっくりと腰を据えて醸成することで、人の価値をもっと高めていきたいと思っています。

※4  2021年4月に社長直轄の部門横断組織「人財共育本部」を立ち上げ、新しい価値を創造できる「人財」づくりに向けた中長期的な戦略の検討を開始しています。
>「人に根差した価値」ー人財共育 参照

<デジタル>「人に根差した価値」を高めていくために「デジタル」活用を進める。

 「人に根差した価値」を、未来にわたって高め続けていくためには、「デジタル」の活用は必須といえます。

 近年、購買や手続きなどの様々なプロセスがデジタル化され、世の中のあらゆる物事が便利になり、スピーディになっています。こうしたデジタル化を、お客さまに提供する一つの価値として取り組んでいかなければ時代遅れの会社になってしまい、お客さまに満足いただけるサービスを提供できないという危機感は少なからずあります。そこで、これまで“人と紙”の会社というイメージの強かった生命保険会社を、今後は“人とデジタル”の会社に変えていこうと考え、デジタル化に真正面から取り組んでいきます。

 デジタルという言葉には二つの側面があると思っています。一つはデジタイゼーション。これは、手続きをデジタル化することで、翻訳のような作業に近いイメージです。もう一つはデジタライゼーション。これは、デジタルという手段を使って新しい価値を導き出し、さらには環境変化に応じて会社全体を進化させていく、といった創造的なツールといえます。私は、このデジタライゼーションをいかに活用できるかが、会社の未来を左右する鍵にもなっていくと思います。

 今般のコロナ禍によりソーシャルディスタンスが求められ、人と人が近い関係になるのが難しい時代になっていますが、デジタルを活用することで、非接触でも有効なコミュニケーションがとれるようになっています。デジタルツールを活用して意思疎通でき、申込み手続きもデジタルで完結できることから、利便性や安全性も高まっています。

 しかしながら、“目に見える商品”をWebやスマホ・アプリで購入するのとは違い、保険商品は目に見えません。従って、お客さまが最終的に保険への加入を決断される場面、あるいは加入したあと長期にわたり保険料を払い続けるということにおいては、商品をお届けする側に「人に根差した価値」がないと、お客さまは信頼し続けていただけないのではないかと思います。

 こうしたことから結論として、私は「人」と「デジタル」の関係を次のように考えています。保険は目に見えない商品であり、故に、お客さまに本当に信用・信頼していただくためには、「人」が何よりも重要になる。その「人に根差した価値」を高め、さらに活かすためのツールとして「デジタル」の活用を推進していく、ということです。

<ウェルビーイング>「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」を拡げていく。

 私は、人生100年時代の生命保険を、“Well-being as a Service(WaaS)”すなわち「よりよく生きるための一つのサービス」と位置づけています。先ほど紹介した「Vitality」もその一つ。日本では当社が独占契約を締結し、日本に合わせてカスタマイズした健康増進プログラムを提供しており、現在、国内で約75万人のお客さまにご加入いただいています。そのベースとなる健康増進プログラムを1997年から提供しているディスカバリー(南アフリカ)は、当社を含む世界各国のVitalityパートナーと共に「2025年までに世界の1億人の活動量を現在より20%高める」というグローバル方針を掲げています。当社の役割としては、「Vitality」の普及を通じて健康寿命の延伸に貢献するとともに、QOL(Quality of Life)を向上させていくことにあります。

 「Vitality」は保険と健康増進プログラムを組み合わせた商品ですが、2021年度からは保険とプログラムを切り離すことで、より多くの人に「Vitality」を体験していただくための施策をスタートしています。

 そうした施策をスタートした理由は、「Vitality」は、今までにない発想の保険商品・サービスであるだけに、説明を聞くだけでは良さを実感しにくいことがネックになっていたからです。そこで、まずは健康増進プログラムを体験していただくことで、「自分自身が健康になると、未来がどう変わるのか」を実感していただこうと考えたのです。

 現在、当社はすでに健康増進の理念に共感いただいている国内17社のパートナー企業様※5と提携し、「Vitality」を中心に「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」への共感に基づくWaaSエコシステム※6を拡げています。さらに、今後の展開としては、お客さまの身体的な健康だけでなく、精神的な健康、さらにはよりよい人間関係づくりを支える社会的な健康にまでその領域を拡げていきたいと考えています。

 この取組みにおいては、住友生命がファシリテーターのような役割を果たし、より多くの企業や自治体とのハブとなってWaaSのネットワークをさらに拡げると同時に、お客さまとの接点を拡大していきます。そして、社会全体で人々の健康を支えるシステムを構築することで、健康長寿社会の実現に寄与していきたいと考えています。

※5  >「Vitality・健康の価値」ーリワードパートナー企業の拡大 参照
※6  「Well-being as a Service」の略で、“住友生命「Vitality」”を中心に「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」を支えるサービスをエコシステムとして展開していきます。
>「Vitality・健康の価値」ーWaaS(Well-being as a Servece)の拡大 参照

中期経営計画の進捗

 2020年度は新たに策定した3ヵ年計画「スミセイ中期経営計画2022」の初年度でしたが、スタート当初から新型コロナウイルスの影響もあり、当初想定した環境からは大きく変化がありました。年度当初は、まずはお客さま・職員の安全・安心の確保を最優先し、保険金・給付金のお支払いや保険契約の特別取扱い等の対応を進めました※7。同時に、非接触を志向されるお客さまニーズに対応するために、社内で緊急対策プロジェクトを立ち上げ、非接触の営業活動への支援としてデジタルツールの導入や申込み手続きの電子化、アフターフォローの複線化といった取組みを進め、概ね2021年初めには整えることができました。

 また、2020年9月にはニューノーマルの時代を踏まえた中期経営計画の改定を行いました※8。三つの柱として据えた、「社会に貢献する」、「社会に信頼される」、「社会の変化に適応する」という基本方針は変えず、内部管理業務からお客さま接点業務への人員シフトや、出張・会議の見直しおよびリモートワークを可能とする環境整備等の働き方改革の更なる推進を念頭に置いた改定を行いました。年度後半からは、新型コロナウイルスが収まっていない中ではありましたが、職員それぞれがお客さまの安全・安心に寄り添ったサービスの提供に努めたことで、改定後の計数目標を概ね達成することができました。中計の初年度としては大きな変化の年でしたが、職員がそれぞれの持ち場で目標に向けてよく頑張った年だったと思っています。

about/company/ir/disclosure/images/2021社長メッセージ4.jpg

※7 >「新型コロナウイルス感染症に関する対応」参照
※8 >「スミセイ中期経営計画2022」参照
※9 住友生命+メディケア生命の合算。お客さま数(保有契約件数)は、個人保険・個人年金保険の件数で、業務提携先(三井住友海上、エヌエヌ生命、ソニー生命)から提供を受けている商品を含む。
※10 海外事業(シメトラ他)の合算

スミセイライフデザイナー(営業職員)

 非接触のニーズが高まる中で、今までと変わらないコンサルティングを提供する新たな営業スタイルを確立すべく、ビジネスチャットツールやWeb面談ツールを導入するとともに、契約手続きの面でも、Webによる申込み手続きを開始するなど、感染リスクの抑制とお客さまの利便性向上に努めました。

 “住友生命「Vitality」”については、お客さまの健康増進活動を促す商品として引き続きその販売に注力し、SDGsの取組みの中心と位置付けている健康長寿社会への貢献を図っています。

 また、お客さまの状況に応じたサービスを提供し、お客さまの体験価値を向上させることを目指した取組みを進めています。2020年7月には本社からのアフターサービスを実施すべく一部地域を対象とした「EXサポートセンター」を開設しており、順次対象地域を拡大させていきます。

金融機関等代理店・保険ショップ

 多様化するお客さまニーズや環境変化に的確に対応していくために、商品のフルラインアップ化を図るとともに、お客さま向けサービスや代理店向けサポートの拡充に努めています。子会社のメディケア生命においては、主力の医療保険等について給付内容を充実させる改定を行った結果、大変ご好評いただいており、2021年3月には保有契約100万件を突破しました。また、子会社のアイアル少額短期保険では細分化するお客さまニーズに対応した機動的な商品開発に努めています。

資産運用

 新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場や景気への影響に十分に留意し、国内金利リスクの削減を進めるとともに、割安感が高まった局面では外貨建てクレジット資産への投資を拡大するなど収益力向上に取り組みました。

 また、機関投資家の責務の一環として持続可能な社会の実現および中長期的な運用収益の向上に向け、責任投資※11を推進しています。2020年度は責任投資体制の強化を行ったほか、新型コロナウイルス感染症対策への資金提供を使途とする債券への投資を通じ、保険医療分野や感染拡大の影響を受けている発展途上国への支援などを行いました。

※11 ESG投融資とスチュワードシップ活動の総称です。
>「責任投資の取組み」参照

海外事業

 海外出資先とのシナジー発揮に向けた取組みとして、米子会社シメトラ傘下の投資顧問会社への米国事業債での資産運用委託を本格化し、収益力向上に取り組んだほか、シンガポールの関連法人であるシングライフが英国大手保険グループAviva plcのシンガポール事業を買収・事業統合するに際し、当社から新たに約250億円の出資を行いました。

イノベーションへの挑戦

 環境や社会の変化に素早く対応すべく、未来投資の一環として、スタートアップ企業等との新規事業の創出、実証実験を通じたお客さまの利便性向上や社会課題の解決につながる新しいビジネス・サービスの創造に取り組んでいます。2020年11月にはSBIインベストメント株式会社と共同でCVCファンド※12「 SUMISEIINNOVATION FUND(スミセイイノベーションファンド)」を設立しました。CVCを通じた事業共創により、“住友生命「Vitality」”を中心としたウェルネス関連企業などとのエコシステム構築、「お客さまと保険会社の新たな接点」等の創出のための新しいテクノロジーの導入やサービスの実現等を目指していきます。

※12 CVC(Corporate Venture Capital:コーポレートベンチャーキャピタル)とは、将来性のあるスタートアップ企業への投資を通じて事業共創を効率的・効果的に推進する仕組みです。
>「イノベーションへの挑戦」参照

人と社会、その未来のために

自社の持続的な成長だけでなく、社会の持続可能性も追求する。

 生命保険事業は、長期間にわたりご契約者を支えるという社会公共性の高い事業であるため、経営における長期的な持続性が問われます。中でも住友生命は「相互会社」という形態をとっており、最大のステークホルダーであるご契約者の皆さまに信頼していただくことで成り立っています。その信頼関係を末永く継続していくためにも、また将来的な環境変化のリスクに対応していくためにも、私たちは「人に根差した価値」を高めつつ、新たな価値を創出し、持続的な成長を図っていかなければなりません。

 また、当社は、生命保険事業者であると同時に機関投資家という立場でもあることから、中長期的に安定した運用収益の確保の前提となる、持続可能な社会の実現に貢献していくという使命があります。特に気候変動は重要かつ喫緊の社会課題であり、脱炭素社会の実現に向けた対応を進めなければ、当社の事業活動にも大きな影響がおよぶ可能性が高いと認識しています。そうした観点から、2050年の温室効果ガス排出量ネットゼロ※13を目指すとともに、中間目標となる2030年目標を公表しました。生命保険事業者として環境性能の高い設備の導入や再生可能エネルギー関連の取組みを進めると同時に、機関投資家として対話を通じた投資先企業の後押しや、グリーンファイナンス・トランジションファイナンスといった取組みを積極的に実施することで目標達成を目指していきます。

 当社は、これからも変わることなくお客さまの声に耳を傾け、しっかりと寄り添い、お客さまの安心や満足をどこまでも追求していきます。また、商品・サービスのより一層の充実を通じて、お客さまと社会の「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」に貢献できる会社を目指していく所存です。今後とも、お客さま、職員、社会にとって「なくてはならない」生命保険会社を実現するために努力を続けてまいりますので、ご支援、ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

about/company/ir/disclosure/images/2021社長メッセージ5.jpg

※13  >「サステナビリティ」-地球環境の保護 参照
※14 Zoom ・ LINE WORKS ・ Web 申込手続き等
※15 業務委託先であるティーペック株式会社が提供するサービスであり、住友生命の提供する保険またはサービスではありません。