価値創造のあゆみ

 生命保険という事業を通じてお客さまの人生を支え、お客さま・社会に貢献し続けてきました。

1907年:創業 「理想の会社を創ろう」この決意から生まれた住友生命

2022 日之出生命日之出生命本店社屋

 時は1907年(明治40年)、日本に進出していたニューヨーク生命日本支社に医長として従事していた岡本敏行は、当時の保険業界の風潮に疑問を持ち、「理想の会社を創ろう」という志のもと、日之出生命保険株式会社を設立しました。

 日之出生命は会社経営の安泰、保険契約者の利益を第一とした堅実経営を貫き、創業初年度から剰余金を計上するなど、その経営内容は当時小粒ながら「業界のダイヤモンド」と称されました。

1947年:第2の創業 「国民生命」として再出発し、戦後混乱からの復興に貢献

2022 経営の要旨経営の要旨

 1947年(昭和22年)9月。住友生命は、国民生命保険相互会社と社名を変更し、新たなスタートを切りました。しかし、戦争で生保加入者は激減し、また極度のインフレにより、戦前の加入契約がほとんど無価値となり、その信頼性が失われた中での厳しいスタートとなりました。

 1952年に6年間にわたる占領下の時代が終結し、同年6月に、国民生命から住友生命保険相互会社へと社名を戻しました。そして、従来から堅持してきた「住友の事業精神」に時代に適応した理念を加え、現在も社業経営の指針である「経営の要旨」が定められました。

2007年:創業100周年 豊かで明るい長寿社会実現をめざし、CSR経営を推進

 2007年に住友生命は創業100周年を迎えました。生損保子会社の相互参入、銀行窓販の全面解禁など、生命保険業界を取り巻く環境は大きく変化し、ステークホルダーから見た「理想の会社」も大きく変化してきました。

 100周年を迎えるにあたり、企業理念である「経営の要旨」を時代を超えて受け継ぐべき当社CSRの原点と位置づけ、そこに流れる思想を反映し、目指す理想の会社像を「CSR経営方針」として制定しました。

 住友生命のCSRの根底には住友の伝統精神があり、現在も「信用・確実・公利公益(=社会公共の利益)を旨とする精神」が脈々と受け継がれています。

2011年~:ブランド戦略の展開 「あなたの未来を強くする」ブランドビジョンを策定

 2011年からは、「理想の会社を創ろう」という創業の想いを、“あなたの未来を強くする”というメッセージに託して、新たなブランド戦略を展開しています。超高齢社会の到来やお客さまニーズの多様化が進む中、2010年代を「未来を強くする10年」と位置付け、その象徴としてブランドビジョンを打ち出しました。

 住友生命が目指す姿とは何か、どのような価値をお客さまに提供していくのかを整理・集約し、4つの先進の価値としてまとめました。新しい「理想の会社」の姿とは、住友生命の強みである「伝統と革新」の志を発揮して、保険の「新しい」を次々と実現し、心を込めて真っ先にお客さまにお届けしていく会社です。

2022年~:サステナビリティ経営方針 お客さま・社会とともにサステナブルであるために

 2022年にはサステナビリティの考え方を経営として推し進めていくため、「CSR経営方針」を見直し、住友生命の果たすべき使命として「サステナビリティ経営方針」を制定しました。

 2030年のSDGs、2050年のカーボンニュートラルなど、社会が直面する様々な課題を、中長期的な企業価値の向上と合わせて、どのように解決していくかが問われています。

 これは、自身を利するとともに社会を利するべきとする住友の事業精神「自利利他公私一如」とも、相通じるものです。

 ウェルビーイングに貢献する会社として、お客さまやご家族に対して何をするべきか、社会や地球環境に対して何ができるか。

 お客さま・社会と、住友生命がともにサステナブルであるために、一人ひとりのよりよく生きる(ウェルビーイング)に貢献し、「豊かで明るい健康長寿社会」「持続可能な社会」の実現を目指していきます。



住友生命の経営方針

 住友生命は、経営の根本精神を表した企業理念である「経営の要旨」を頂点とし、そこに示された普遍的な使命をサステナビリティの視点から明文化した「サステナビリティ経営方針」および、お客さまの視点から見た中長期的に目指していく姿を示す「住友生命ブランドビジョン」を経営方針としています。

 また、経営方針を役職員が行動レベルで実践するための規範として、「住友生命グループ行動規範」「お客さま本位の業務運営方針」「住友生命グループ人権方針」を定めています。

2022 経営方針

住友生命のパーパス(存在意義)

 住友生命は、「社会公共の福祉に貢献する」ことをパーパス(存在意義)として企業理念「経営の要旨」に掲げています。

 生命保険事業を通じてお客さまとそのご家族の生活を支え、ひいては、社会全体に貢献していくという理念のもと、本業で社会課題に取り組み企業価値を創造していくことが、ウェルビーイングな世の中の実現につながると考えています。

サステナビリティ経営方針

 住友生命は、「保険事業の健全な運営と発展を通じて、健康長寿社会の実現に貢献する」こと、「誠実な業務遂行および社会・環境課題の解決への取組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献する」ことを「サステナビリティ経営方針」に掲げています。

 また、本経営方針では、保険事業の健全な運営はもとより、社会・環境課題の解決への取組みや、成長し続ける会社づくり、ステークホルダーの皆さまとの協働について明文化しています。

 この経営方針のもと、お客さまや職員のよりよく生きる(ウェルビーイング)に貢献することで、お客さまをはじめとした各ステークホルダーに信頼・支持され、持続的・安 定的に成長する会社を目指します。

ブランド戦略2.0の展開

 これらの経営方針のもと、2011年より、「住友生命ならでは」の価値を実現してお客さまとそのご家族に万全の安心をお届けすることを、「あなたの未来を強くする」とい うメッセージに託したブランド戦略を展開し、「人」ならではの価値を実感いただけるコンサルティングやサービス、革新的な健康増進型保険“住友生命「Vitality」”によ るご加入者の健康への意識と行動の変容、QOL(生活の質)向上への貢献に注力してきました。

 また、ブランド戦略スタートから10年が経過した2021年から、「人に根差した価値」にさらに磨きをかけるとともに「デジタル」も活用し、「一人ひとりのよりよく生きる= ウェルビーイング」に貢献するブランド戦略2.0として、さらに進化した取組みを展開しています。

 住友生命が「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」を掲げて目指す姿とは、パーパスに掲げる「社会公共の福祉に貢献する」領域をさらに拡大し、経済的保障や身体的健康のみならず、精神的・社会的健康といった面も含めて、お客さま一人ひとり異なる人生の「生きる日々」に寄り添い続ける会社です。

 そうした会社を実現すべく、“住友生命「Vitality」”を中心に、そのさらなる進化や新規ビジネスへの挑戦等を通じて、「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」を支えるサービスのエコシステムの確立を目指していきます。また、人とデジタルによる顧客体験価値の向上や、人生100年時代の視点も踏まえた高齢者への取組み、そしてその担い手を育成する「人財共育」への取組みにより、お客さまへの寄り添いをさらに充実させていきます。

 これらのCSVの理念やサステナビリティの考え方に根差した取組みを推進し、「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」に貢献する「なくてはならない」生命保険会社の実現を目指していきます。

2022 経営方針 ブランド戦略2.0