Vitality・健康の価値

生命保険は従来、経済的な保障による「安心」をお客さまに提供してきました。これから先の未来を見据えた時、この「安心」の領域は一層広がっていきます。“住友生命「Vitality」”を中心に、「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」に貢献するサービスを様々なパートナー企業とも連携しながらエコシステムとして展開することで、未来に続く住友生命ならではの価値を実現していきます。

健康寿命の延伸~CSVプロジェクト~

 当社の企業理念「経営の要旨」では、社会に貢献するという目的へ向けて、変化する時代・事態の中で本質を見極めることの大切さを説いています。SDGsに代表されるように、現代社会における社会課題は多様化・複雑化しています。こうした課題による影響を見極め、当社のレジリエンスを高めるとともに、課題解決へ向けた取組みを進めることが重要であると考えています。

 日本は世界でも有数の長寿社会ですが、平均寿命と健康寿命との隔たりは小さくなく、その差を埋めていくことが社会的な課題となっています。

健康寿命の延伸に貢献していくことは、お客さまと長きにわたってお付き合いをしていく生命保険の性質上、事業との親和性が高く、本来的に取り組んでいくべき分野です。

2022 vitality 平均寿命と健康寿命の隔たり

 住友生命は、健康増進型保険“住友生命「Vitality」”を軸に、社会全体への健康増進の働きかけや、健康経営の推進を行うことで、「健康寿命の延伸」という社会課題の解決に取り組んでいます。この取組みを「CSVプロジェクト」と位置づけ、「お客さま」・「社会」・「会社・職員」とともに、健康増進という新しい共有価値を創造することで、「日本の健康寿命の延伸」を目指しています。

※  >「CSVプロジェクト」

“住友生命「Vitality」”とは

 2018年7月に発売した健康増進型保険“住友生命「Vitality」”は、継続的に健康増進活動に取り組むことをサポートするVitality健康プログラム※1を生命保険に組み込んだ商品です。保険本来の保障に加え、お客さまの日々の健康増進活動を包括的に評価し、毎年の取組実績に基づき判定されたステータスに応じて保険料の割引※2を受けることができます。また、フィットネスジムの月会費割引や旅行の割引などの様々な特典(リワード)によって、お客さまの健康増進への取組みをサポートします。

 「Vitality」は、南アフリカの金融サービス会社Discovery Ltd. (ディスカバリー)が開発し、1997年より20年以上に亘り、南アフリカで販売されています。また南アフリカのほか、イギリス、アメリカ、中国、シンガポール、オーストラリア、ドイツ、日本等、36の国と地域で、約2,710万人(2022年2月末時点)に提供されています。なお、日本では住友生命が独占契約を結んでいます。

※1 Vitality健康プログラムの利用については、保険料とは別にVitality利用料が必要になります。
※2 保険料は割引になるケースだけでなく、ステータスによって割増になることもあります。

2022 vitality Vitalityとは(従来の保険との比較)

Vitality健康レポートの提供

 Vitality健康プログラムに提出された健康診断結果から、Vitality会員ごとの入院リスクを「健康スコア」として数値化し、同性・同年代での位置づけ等とともに掲載した「Vitality健康レポート」の提供を2022年3月24日から開始しています。

 今後、入院リスクだけでなく、個々の疾病リスクも同様に評価することを検討しており、こうしたVitalityに寄せられる健康診断結果や運動データを活用したサービスを通じて、お客さま一人ひとりに応じた情報提供やアドバイスを充実していきます。

2022 vitality 健康レポート(機能の概要)

2022 vitality Vitalityのしくみ

WaaS(Well-being as a Service )の拡大

 住友生命は、「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」を支えるサービスをエコシステムとして展開することで、未来に続く住友生命ならではの価値を実現していくとともに、今後、更にこれを推し進め、WaaS(Well-being as a Service)の領域を拡大していきます。

 具体的には、WaaSの中核となるVitalityによる「健康増進」を一層推進していくことに加え、オープンイノベーションによる新規事業/サービスの開発の方向性 として、人生100年時代において誰もが経験する「病」と「老」の課題解決を進めていきます。疾病があってもよりよく生きるための「Disease Management」サー ビス、齢を重ねる中でもよりよく生きるための「Well-Aging」サービス、加齢に伴う様々な課題にポジティブに向き合いよりよく生きるための「Wellness Life」サービスの開発に取り組んでいきます。

 住友生命は、精神的、社会的、経済的に満たされた「一人ひとりのよりよく生きる=ウェルビーイング」の実現に寄与していきます。

2022 vitality WaaS(図)

Vitality健康プログラム単独での提供


2022 vitality アクティブチャレンジのしくみ

 2021年4月から、コロナ禍における運動習慣のきっかけ作りやすべてのお客さまにVitalityの魅力を実感いただくことを目的に、生命保険に加入することなく、Vitality健康プログラムの一部(アクティブチャレンジ等)を期間限定・無償で体験いただける取組みを行っています。

 現在は、営業職員経由での個人への提供(体験版)と、企業の健康経営推進のサポートの一環としての従業員への提供(企業型)の2つの類型で主に実施しています。

 また、地域住民の健康づくりに向けた行動変容を促進すべく、自治体と連携しての事業も進めています。

 今後、より一層、Vitality健康プログラムをお客さまの健康増進に資する形でご活用いただけるよう、研究・検討を進めていきます。

2022 vitality Vitality企業型(サポート図)

Vitality健康プログラム(単独提供)を活用した事業~自治体との連携~

 これまでも健康づくり、がん啓発、防災・防犯、高齢者・子育て支援、SDGs、地域活性化等の多分野で自治体との連携により諸課題の解決に取り組んできましたが、新しくVitality健康プログラムの一部(以下「Vi tali t y」)の提供により、地域住民の健康増進や自治体の課題(既存の健康ポイント事業の充実、シニア層のデジタルデバイド解消等)の解決を図る取組みを開始しました。今後も地域住民と自治体のニーズに応える取組みを進めていきます。


2022 vitality 大阪スマートシニアライフ実証実験

〇山形県山形市(山形市バイタリティ・ウオーク)

 山形市健康ポイント事業「SUKSK」の活性化も目的に「SUKSK」参加者向けにVitalityを提供。「SUKSK」とVitalityの双方でポイント獲得。

〇大阪府スマートシニアライフ実証事業

 大阪府と民間企業による「大阪スマートシニアライフ実証事業推進協議会」に参画。シニア層を対象としたコンテンツの1つとしてVitalityを提供。シニア層のデジ タルデバイドの解消も目的。【右記図】

〇神奈川県茅ヶ崎市(茅ヶ崎バイタリティ・ウオーク)

 Vitalityを用いた期間限定での健康ポイント事業を新規に実施。取組基準を達成した参加者に抽選で地元産品を進呈。

*上記のほかにも市民への提供事例有り。また市役所職員へのVitalityの提供も実施。

プレコンセプションケアについて


2022 vitality プレコン

 プレコンセプションケア(Preconception Care)とは、女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うこと、そして、元気な赤ちゃんをさずかるチャンスを増やす、女性や将来の家族がより健康な生活を送れるようにする一連の取組みのことです。

 昨今、晩婚化や晩産化の進展などにより、不妊に悩む人は増加しており、働きながら不妊治療に取り組む人も増加していると考えられる中、仕事との両立が難しいゆえに退職したり、不妊治療を諦めたりする人が多くいると言われ、プレコンセプションケアの重要性も高まっています。

 住友生命では、一人ひとりが望む「理想のライフプラン」を実現すべく、WaaSにおける「Wellness Life」サービスの一つとして、プレコンセプションケア領域でのサー ビス開発を行っています。本サービスを通じて、「不妊治療と仕事の両立」という大きな社会課題の解決や、いつかは子を持ちたいと思う人への早い段階からのサポート によって、社会課題そのものの縮小を目指しています。

 2020年度スミセイInnovation Challengeでの採択を受けた2021年度のプロジェクト化・住友生命社内での実証実験を踏まえ、2022年度は複数の企業や自 治体などとも連携しながら実証実験を計画するなど、サービス開発を進めています。